畠山調教師へのインタビュー。畠山調教師の1日の中で一番ホッとする時間とは? 競馬以外での趣味やいま一番望んでいることなどをお聞きしました。
趣味は?
渡辺:競馬以外で、ご趣味とかはいかがですか?
畠山:調教助手時代は助手同士でゴルフに行ったり、ボウリングに行ったり、冬はジョッキー仲間とスキーに行ったりしてましたよ。調教師になってからはそういう時間は取れなくなってしまいましたね。
渡辺:ゴルフをされてたんですね。
畠山:当時、ゴルフはコースに出るのに値段が高かったので、ミニゴルフやショートコースに行ってました。ゴルフが上手な調教師が多かったので、調教師になったらゴルフが趣味になるのかなんて思ってたんですけど、いざ自分が調教師になったら全然そんな時間がとれない(笑)。
渡辺:厩舎を運営していて、トレセンの雰囲気など以前と比べて変わったと感じることはありますか?
畠山:取材で女性キャスターやタレントさんが来たりして以前に比べて華やかになりましたよね。昔は厩舎に女性が来くる機会なんて、それこそ馬主さんの奥さんくらいでしたから。
渡辺:記者の方から、以前は身だしなみひとつでもすごく怒られたと聞いたことがあります。
畠山:襟元を正してから来いとか、厳しくいう方も多かったですね。
渡辺:厩舎全体の雰囲気についてはいかがですか?
畠山:厩舎というよりは競馬全体で宴会の場が減りましたね。昔はレースで勝つたびに祝い酒してましたし、何か理由をつけて飲み会の場を作ってました。ジョッキーからお礼にお酒が届いたり、厩舎の休憩室にビールケースがボンと置いてあったり、以前はそんな時代でしたね。
渡辺:いまは忘年会スルーなんて言葉すら出てくる時代ですものね。
畠山:飲み会の場もひとつ減り、あれも減りと、どんどんなくなっていきました。
渡辺:芸人もそうなんですよ。以前は先輩の誘いを断るなんてあり得なかったんですけど、いまは普通に断りますし。
畠山:そうなんですね。
1日の中で一番ホッとする時間
渡辺:毎日慌ただしそうですけど、1日の中で幸せを感じるときってどんなときですか?
畠山:従業員が帰って、厩舎にひとりになった後、馬の顔をなでているときが一番ホッとする瞬間ですね。馬それぞれ個性があって、かわいい馬もいれば、ガッと食いついてくる馬もいて、馬一頭一頭とコミュニケーションをとりながら遊んだりするのが、ホッとする時間です。
渡辺:馬がすべてという感じですね。
畠山:そうなっちゃいました。火曜日になれば明日の追い切りどうしようかなって考えて、追い切ったあとはレースに登録して今週競馬だなって思うと土日開催になり、あっという間に1週間ですからね。また次の週に競馬でしょ。それが1年間つづいて、ずーっとそんな感じですね。
渡辺:まだ先ですけど、定年後はどうしようとか考えてますか?
畠山:どうなってるんですかね(笑)。
渡辺:家族旅行とかどうですか?
畠山:家族旅行は子どもが小さい時にしたくらいです。いままで家族はほぼ放ったらかしで来ているので、まずいですよね(笑)。
渡辺:仕事一筋ですね。
畠山:子どもも大学を卒業しましたし、妻も他の調教師の奥さん同士で女子会じゃないけど仲良くいろいろ開いてそっちはそっちで忙しそうにやっているので、それはそれでいいかなって思ってます(笑)。
渡辺:最後に願望というか、いま一番望んでいることとかありますか?
畠山:うーん、そうですね...。この世界に入ったのは祖父の影響なので、馬主や牧場経営をしていた祖父から教えをいただきたいですね。早い時期に亡くなっているので叶わぬ夢ですが、祖父ならどう助言するだろうと思うことがありますよ。
渡辺:きっと叱咤激励しながら見てますよ。今年さらなる活躍を期待しています! 今日はありがとうございました。
騎手に聞くキャプテン渡辺のここだけの話
- Q.有名人で誰に一番会いたいですか?
- A.そうですね...。とくにいないです(笑)。(畠山調教師)
渡辺:競馬以外の好きな選手やタレント、有名人っていますか?
畠山:うーん、どうですかね(笑)。
渡辺:たとえば野球選手とかでしたら、長嶋茂雄とかでしょうか?
畠山:自分の時代だとジャイアンツ、王選手ですね。子どものころ静岡にいて野球が好きだったのですが、長嶋さんだと少し上の世代って感じです。
畠山吉宏調教師へのインタビューは今回で終了です。次回は、金子光希騎手へのインタビューです。