この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
今回は、2018年8月にJRA女性騎手最多勝記録を更新した藤田菜七子騎手にお話を伺いました。
騎手になるきっかけ
キャプテン渡辺(以下、渡辺):今回は藤田菜七子騎手にお越しいただきました。8月にはJRA女性騎手最多勝記録を更新するなど大活躍ですね。その話題はのちほど触れるとして、まずは騎手になるきっかけからお聞かせいただけますか?
藤田菜七子騎手(以下、藤田):小学校6年生のときにたまたまテレビで競馬中継を観て、騎手ってすごくカッコいいなぁと思ったのが最初です。
渡辺:なるほど。
藤田:それまで競馬のことを知らなくて。そこから競馬を観るようになりました。
渡辺:たまたま見たレースって何だったか覚えてますか?
藤田:全然覚えてないです。ただなんとなくテレビをつけただけだったので。
渡辺:藤田騎手の生まれた年から換算すると2009年前後ですよね。だとするとウオッカとかブエナビスタが活躍していたころですね。
藤田:ほんとテレビでたまたま観ただけなので。それでまずは乗馬を始めて、美浦トレセンの乗馬苑に通って馬に乗り始めて、競馬学校を受験しました。
渡辺:騎手になると決めてから一直線ですね。
藤田:はい。小学校の作文にも書きましたし、小学校6年生のときには騎手になると決めてました。
渡辺:ちなみにご家族からはなにか言われましたか?
藤田:特に反対もされなかったですね。やりたいならやってみればという感じで、背中を押してもらいました。
毎週土日が楽しみ
渡辺:競馬学校に入る前に中学校へ行きますよね。中学時代はどうでしたか?
藤田:ずっと乗馬をしていました。中学2、3年生でジュニアチームという早期育成のチームに所属して、学校の勉強そっちのけで、そのころは週5日は乗馬に行ってました。
渡辺:週5日も!
藤田:馬に乗ることがすごく楽しかったですし、乗馬を始めたころは土日だけ通ってたんですが、毎週土日が来るのが楽しみでしょうがなかったですね。土日の乗馬のために中学校がんばるという感じで、乗馬を楽しみに毎日生活してました。
渡辺:乗馬と競馬とはまた違いますよね。
藤田:はい。競馬のことはそこまでは詳しくはなかったですけど、いつもレースは観てました。
渡辺:ご両親は競馬をされるのですか?
藤田:まったくやらないです。
渡辺:なんと!(笑)。競馬に触れる機会がないのに、本当にたまたまの出会いからスタートだったんですね。