こんなわたくしでもいつか馬主になってダービー制覇したい!有馬記念を勝ちたい!ということで始まりました『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
今回のゲストは最近馬券を的中しまくっているというゴルゴ松本さん。その馬券術とは? まずは競馬歴などからお話を伺いました。
馬券を買い始めたのは
オグリキャップがブームのとき(ゴルゴ)
ゴルゴ松本(以下、ゴルゴ):よろしくどもぉー!
キャプテン渡辺(以下、渡辺):ゴルゴさんとは何度かお会いしたことがあるんですが、こうして2人で馬のお話するのは初めてですよね。
ゴルゴ:そうだね。ないね。今日はキャプテンがボクをインタビューで転がしてくれると聞いてやってきましたよ(笑)。
渡辺:転がされるのはこっちですよ(笑)。
ゴルゴ:で、何の話題からいきますか?
渡辺:そうですね。ベタですけど、馬券の買い始めからいきましょうか。
ゴルゴ:あれはね。昭和の終わり。オグリキャップがブームのときだったね。
渡辺:1988年、89年あたりですかね。
ゴルゴ:そう。オグリが笠松から中央に来たのが1988年でね。当時、ボクは新宿・歌舞伎町にあったミスタードーナツでバイトしてたんですよ。芸能界を夢見てね。同世代のバイト仲間に「オグリって、凄い馬がいるから」って話しかけられて。そいつにあれこれ教えてもらいながら馬券を買い始めたのがきっかけ。
渡辺:オグリキャップでどのレースが印象に残ってますか?
ゴルゴ:どれもだね。マイルチャンピオンシップでのバンブーメモリーとのハナ差。その翌週のジャパンカップ。G1連闘だよ! あの当時ボクは競馬を始めたばかりだったからそれほどローテーションどうのこうの思わなかったけど、いまだとG1連闘なんてありえないでしょ。
渡辺:その年のオグリは秋は、オールカマーで復帰してその後毎日王冠、天皇賞(秋)2着、マイルチャンピオンシップから連闘でジャパンカップ出走。締めくくりは有馬記念。
ゴルゴ:ローテーションが無茶苦茶すぎるよ(笑)。
トウカイテイオーに
自分の人生をオーバーラップした(ゴルゴ)
ゴルゴ:子どものころで印象に残っているのはハイセイコー。中央にやってきて、増沢さんが歌っていた「さらばハイセイコー」を覚えて歌ってたよ。
渡辺:渋い!
ゴルゴ:ミスターシービー、シンボリルドルフが活躍していたのが高校時代。そして馬券を買い始めたのはオグリキャップ。
渡辺:ゴルゴさんの世代だと、オグリキャップから競馬に入った人が多いですよね。
ゴルゴ:だね。バイト代で稼いだお金3万円を、有馬記念でオグリにぶち込んだよ。結果5着だったけど(苦笑)。
渡辺:1989年の有馬記念ですね。
ゴルゴ:いまでこそね、あんなローテーションで有馬に挑んだらまず無理というのはわかるんだけど。あの当時のボクは、オグリは強いし1番人気だしから絶対に勝つと思っていてね。
渡辺:オグリの引退レースはどうでしたか?
ゴルゴ:大騒ぎだった。
渡辺:あの時代を知っている競馬ファンは、皆さんオグリはすごかったとコメントされます。
ゴルゴ:オグリと一緒に走った馬も個性的だったしその後の世代もつづいたからね。メジロライアンにホワイトストーン、オグリが引退した年の菊花賞を勝ったのはメジロマックイーンでしょ。そのひとつあとにはトウカイテイオーがいて。
渡辺:錚々たる顔ぶれ。
ゴルゴ:トウカイテイオーはシンボリルドルフ、皇帝の仔どもですよ。皇帝の仔が帝王。これはハマるよね。芸能界目指していて、皇帝に帝王になりたいと思っていたときだったから。
渡辺:まさにトウカイテイオーに自分を投影するような。
ゴルゴ:そう。自分の人生に当てはめてトウカイテイオーにハマっていった。
渡辺:トウカイテイオーは無敗でダービー勝ちましたよね。
ゴルゴ:でもその後、骨折しちゃうんだよね。何度も。親子二代の三冠達成なるかと言われていたのに。で、復帰したのが翌年の大阪杯。
渡辺:今年からG1になりました。
ゴルゴ:騎乗した岡部さんが復帰したトウカイテイオーを「地の果てまで走りそう」と形容してさ。で、次走は天皇賞(春)でメジロマックイーンとの対決。これは盛り上がるよ。
渡辺:でもまたその後、骨折してしまうんですよね。秋に復帰してジャパンカップを制覇。有馬記念後に再び骨折し、翌年の有馬記念で奇跡の復活を遂げます。
ゴルゴ:そんな時代だからね。相当その時代は記憶に残ってますよ。
テイエムオペラオーというと
オグリと比べたら全然って
言われてしまうんですよ(渡辺)
渡辺:あの時代がさらに凄いのは、そのあとビワハヤヒデ、ナリタブライアンってつづきますものね。
ゴルゴ:忘れていけないのが、柴田政人さんのウイニングチケット。この前、北海道に会いに行ってきましたよ。ウイニングチケットに。柴田政人さんをダービージョッキーにするために産まれてきた馬ですよ。
渡辺:その年のクラシックは、ウイニングチケット、ビワハヤヒデ、ナリタタイシンでした。
ゴルゴ:ナリタタイシンの皐月賞、観たことある? ビデオで出ているから観てみなよ。凄いから。武豊の凄さに、最後のカミソリのような切れ。震えるから。
渡辺:1980年代後半から1990年代の世代は、皆さん競馬の話で盛り上がりますよね。
ゴルゴ:話が尽きないよ。
渡辺:競馬始めたてのころの馬って覚えているじゃないですか。ボクが競馬をするようになったときの世代はテイエムオペラオーなんですよ。ボクはテイエムオペラオーがすごく好きで。
ゴルゴ:メイショウドトウとの名勝負数え歌ね。
渡辺:でもテイエムオペラオーというと周りはテンションが下がる。オグリとかと比べたら全然って言われてしまうんですよ。
ゴルゴ:オペラオーは古馬になってから強かったよね。
渡辺:2000年のレースはG1全部勝って、1回も負けなかったんですよ。
ゴルゴ:だけどなぜか、思い出の人気馬に出てこない(笑)。
渡辺:熱狂した人たちたくさんいるはずなのに…。
ゴルゴ:その前の時代に強烈な馬がたくさんいたからね。
渡辺:ゴルゴさんは騎手で馬券を買うなら武豊さんですか。
ゴルゴ:ボクはね、エリートには興味ないんですよ。やっぱね。芸能界を目指していたし。オグリキャップにイナリワンなど地方から来た馬に肩入れしていたから。
渡辺:なるほど。
ゴルゴ:武豊騎手は北の湖じゃないですか。エリートで強くて。スーパークリークとかね。逆にエリート過ぎて、馬券を買うときは外していた。
渡辺:騎手なら岩田騎手や、ウチパクさん、アンカツさんですか?
ゴルゴ:競馬雑誌や本をかなり持っているけど、アンカツさんのコメントはずば抜けて正直だった。印象に残るのは、菊花賞を勝ったマンハッタンカフェへのコメントで。すごくほめていたんですよ。これは強いって。まだ有馬を勝つ前のときのコメントですよ。どういう判断で強いって言うんだろうと思って馬券を買うと当たるわけ。菊花賞を遅咲きで勝って、間をあけて有馬記念に出走、古馬とも斤量差もあり力をつけてG1を勝つ馬というのは実力の保証もある…。そのコメントを読んで、なるほど、とオレの競馬データに入っているわけですよ。
渡辺:馬券といえば、ゴルゴさんは最近かなりプラスだとか。
ゴルゴ:聞きたい? オレの馬券術。
渡辺:ぜひ、お願いします!