こんなわたくしでもいつか馬主になってダービー制覇したい!有馬記念を勝ちたい!ということで始まりました『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
今回は昨年サウンドトゥルーでチャンピオンズカップを制覇、愛馬が最優秀ダート馬にも選出された山田弘オーナーにお話を伺いました!
競馬に興味をもったのは
まだバリヤーだったころ(山田)
山田弘オーナー(以下、山田):オレに何を聞くのよ。ガハハハ…(笑)。
キャプテン渡辺(以下、渡辺):私もいずれ馬主になりたく、馬券に役立つ情報などもお聞きできたらと思いまして。
山田:ハハハ…(笑)。
渡辺:基本的なことから聞かせてください。競馬に興味を持たれたきっかけは何だったんですか?
山田:それはね、60年くらい前。私の祖父が競馬好きでね。祖父に連れられて、府中、中山でのレースを観に行っていた。まだバリヤーだった時代ですよ。
渡辺:バリヤーってなんですか?
山田:つまり発馬機。いまのようなゲートになる前です。
渡辺:いまいち時代がピンときていないところもあるのですが、そのころの有名な馬ってなんでしょう?
山田:ダービーだったかな。馬の名前は覚えていないんだけど、たまたま観ていて。そのレースで落馬した馬にエンメイという馬がいましてね。名前がおもしろいから応援していたんだけど。それでね。作家に吉川英治さんっているでしょ。
渡辺:はい。『宮本武蔵』とか『三国志』とか書かれた。
山田:吉川英治さんは馬主だったんだけども、そのエンメイの事故をきっかけに馬主をやめられたと書籍で読みましてね。それでそのエンメイは覚えている。私が競馬に興味を持ったのはそのころですよ。
若い頃から
ギャンブラーだったんですか?(渡辺)
「ご近所ですね!」(渡辺)
渡辺:当時はまだ小学生ですか?
山田:どうだったかな。うちの近くにウインズがありましてね。私の家のすぐ隣に。
渡辺:ご近所ですね!
山田:そう(笑)。
渡辺:となると馬主になる前から馬券は買われていたんですか?
山田:近くのウインズは馬券が500円単位だったからね。当時は1日8時間アルバイトして600円の時代だから、若い頃は馬券は買えなかったけどね。
渡辺:1日アルバイトして馬券1点しか買えない…(笑)。
山田:若い頃のレジャーといえばね。パチンコ、競馬、麻雀じゃないですか。三種の神器で、誰もがやっていた時代ですよ。わざわざ渋谷のウインズまで出かけていってね。窓口のおばちゃんも厳しく言わなかった(笑)。
渡辺:競馬から話題がそれてしまうんですが、ボクの実家も静岡競輪場がすぐ近くでして。早く大人になって車券買いたいなと思ってました(笑)。
山田:(笑)。
渡辺:近くにあるとどうしてもそうなりますよ(笑)。
競馬との出会いは
必然でしたよ(山田)
渡辺:もし近くにウインズがなかったら、競馬に深くハマることはなかったかもしれないですね。
山田:そういうことは考えたことないですよ。競馬との出会いは必然だったと思ってますから。
渡辺:その後、馬主になられたのは何歳くらいですか?
山田:サラリーマン時代だったかな。なんとか基準をクリアーして馬主になった。でも当時まだサラリーマンでしたから、馬を1頭買うなんて無理だった。10分の1でもいいから馬主にならないかと言われて。とりあえず馬主になってしまおうかと。
渡辺:もう、なっちゃえと(笑)。
山田:それに当時、私としてはやっぱり馬主席に入りたかった。当時は指定席をとるのも大変だった。
渡辺:時代でいうと…。
山田:昭和から平成に移るころかな
渡辺:オグリキャップの時代ですかね。
山田:そう。まさにオグリキャップのころですよ。中山競馬場での有馬記念なんて、まず指定席をとるのは無理でしたよ。
渡辺:馬主になられると馬を見る目も違ってくると思います。その後の馬券の成績はどうですか?
山田:正直ね。サラリーマン時代の方がよかった。自分で馬を所有するとね、どうしても自分の馬への思い入れが出てきたり、馬主さん同士のお付き合いもありますから。お付き合いのある馬主さんの馬がレースに出るとつい応援してしまいたくなる。
渡辺:なるほど。
山田:そうなるとね。馬券の方はね(笑)。
渡辺:馬を個人で所有するようになられたのはいつ頃からですか?
山田:20年くらい前からだったかな。馬主になってからしばらくして、親の事業を継いでね。そうすると時間や経済的にも余裕が出る。それで中山馬主協会に入れさせてくださいということで、協会の会員になって。自分の勝負服の馬が走ったのは2003年くらいだったかな。2000年以降ですよ。
渡辺:つい最近ですね。
山田:そう。
渡辺:ちなみに、馬主協会に入るにはどうしたらよいのでしょうか?
山田:まずは馬主の資格を取ってからですかね(笑)。
渡辺:いまはハードルが下がっているんですよね。
山田:たしか年収1,700万円くらいでしたっけ。
渡辺:ぜったいに無理じゃないですか(笑)。