この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
今回は、今年騎手になられた山田敬士騎手にお越しいただきお話をうかがいました。
関東で1人の2018年新人騎手
キャプテン渡辺(以下、渡辺):今回は今年ジョッキーになられた山田敬士騎手にお越しいただきました。
山田敬士騎手(以下、山田):よろしくお願いいたします。
渡辺:JRA新規騎手免許合格者は、2016年が6名、昨年が5名、今年は3名ですね。関東では山田騎手1名。近くに同期がいなくて寂しくないですか?
山田:気軽に話せる人が近くにいたらいいなと思うことはありますね。
渡辺:ですよね。まわりはみな先輩ですし。
山田:いまはだいぶ慣れてきましたが、最初のころは馬に鞍付けするときにどこに集合したらいいのだろうとかもわからなくて。聞ける人もいなくて戸惑いました。
渡辺:先輩で話しやすい騎手はいますか?
山田:松岡騎手です。
渡辺:あぁ、やっぱり(笑)。ジョッキー同士で飲みに行かれたりすることはありますか?
山田:ボクはあまりそういう機会はないですね。
渡辺:休みの日に誰かと一緒に出かけたりとかは?
山田:ボクは都内をひとりでぶらぶらすることが多いです。服が好きなので、あてもなくウィンドウショッピングしたりしています。
渡辺:出身はどちらでしたっけ?
山田:東京です。
渡辺:まだ20代ですから、遊びたい気持ちもありますよね。
山田:はい。でもなかなか誘われるきっかけも少ないので、ひとりで過ごす時間がいまは多いです。
渡辺:よし、ボクが頑張って合コンする機会を作りましょう!
山田:ハハハ。ぜひお願いします(笑)。
ジョッキーを目指すきっかけ
渡辺:まずは、ジョッキーを目指すきっかけから教えていただけますか?
山田:小学校3年生のときに、ディープインパクトの引退レースをテレビで観たことです。
渡辺:ディープの引退というと、2006年の有馬記念ですね。
山田:歓声が独特の雰囲気というか、力がこもったエネルギーがテレビから伝わってきて、その中で馬にまたがってディープインパクトに騎乗する武豊騎手がカッコよく見えました。
渡辺:それまで競馬なんて知らなかったわけですよね。
山田:はい。ちょうどレース前にディープインパクトのこれまでの軌跡が放映されて、ディープインパクトを知るための復習にもなりました。
渡辺:例えば、小学生のころだと野球選手やサッカー選手には憧れは注がれなかったのですか?
山田:特になかったです。自分の中でうまく言えないのですが、そのレースには直感的に言葉にできない何かを感じたというか。
渡辺:興味を持たれたのは、ギャンブルとしての競馬ではなくて、スポーツとしての競馬にですよね。
山田:はい。ジョッキーというスポーツ選手への憧れですね。ただただすごいなぁ、カッコいいなぁと、レースを観て小学生のときにそう感じました。