この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
山田敬士騎手へのインタビュー。4回目は、騎手としての夢、目標などについてお聞きしました。
うまくいったレース
渡辺:騎手としてこうなりたいと思い描いている姿はありますか?
山田:長くトップに居続けられる騎手になりたいです。つづけることが大事な職業だと思ってますし、長くつづけるにはトップにいつづけないといけないので、少しでも上を目指していきたいです。
渡辺:勝ちたいレースはありますか?
山田:ダービーは勝ちたいです。
渡辺:新人ジョッキーの場合、馬に乗るために何か営業活動みたいなことはされたりするのですか?
山田:営業活動とは思ってないのですが、ボクは厩舎に行って調教師さんや厩務員さんと話をすることが楽しいので、好きで厩舎を回っています。
渡辺:新人騎手の場合、どうやっても勝てない馬が回ってきますよね。それで結果を残せと言われても困りませんか?
山田:人気や過去の成績以上の結果を残そうというスタンスで騎乗してます。どんなに人気がない馬でも上位に来る確率はゼロではないですし、レースは走ってみないとわからないこともありますから。
渡辺:16番人気の馬を10着に持ってきても、騎手としての評価にはなかなかつながらなさそうですよね。
山田:8着だったら賞金が入りますので、最低でも8着には来させたいですね。
渡辺:これまで乗ったレースの中でこれはうまくいった、というレースはありますか?
山田:キングクリチャンで勝った特別レースです。
渡辺:覚えてますよ、そのレース。安田記念の直前のレースでしたよね。10番人気で1着になって3連単100万円超え。
山田:あのレースは、理想通りに乗れました。進路が狭かったんですけど、開く前に感じ取れてそのポジションに入れることができて、仕掛けるタイミングもバッチリでした。
渡辺:まさかキングクリチャンがあんな脚を使えるとは思わなかったです。
山田:前走の走りを見て、大外回したら勝ち切れないけど、内から仕掛けるタイミングが合えばいけると思ってました。斤量の恩恵もありましたが、馬の能力に合ったレース運びができたのも嬉しかったです。
騎手としての夢、目標
「そうなれるようがんばります!」(山田)
渡辺:レース前に、事前に馬の研究などをされたりしますか?
山田:過去のレースを見るのは大事だと思ってます。感覚で馬をコントロールする人と考えながらコントロールする人がいたら、ボクは考えちゃうタイプなので事前に頭で理解しておかないといけないと思ってます。
渡辺:ジョッキーの方は、馬を肌感で掴もうとする人が多そうですよね。
山田:馬への慣れもあるかもしれないですけど、ビデオを見て事前に馬のことを知ってることは大事ですね。
渡辺:海外のジョッキーはどうなんだろ…。
山田:モレイラ騎手やムーア騎手は、馬についてデスクワークにも時間をかけると聞いたことがあります。これまでの成績も含めて、馬の理解を事前に深めようとしていると聞きます。
渡辺:なるほど。外国人騎手は腕力だけではないんですね。
山田:小さい頃から馬に乗っているんで余裕もあるでしょうし。腕力プラス勉強をしているなとすごく感じます。
渡辺:ジョッキーでこの人はうまいなと思う方はいますか?
山田:武豊騎手ですね。馬にひと息入れるタイミングとか、ゲート入りのときの重心移動というかすごい上手で。ゲートがガチャっと開いて、フワッと馬群についていくというか。
渡辺:最後に今年の目標とファンの方へひとことお願いします。
山田:いま地方競馬でヤングジョッキーシリーズが開催されているのですが、12月に行われるファイナルラウンドに出ることが目標です。上位に来て結果を残したいです。経験を積めば自然と勝ち星もついてくると思うので、ひとつでも多く騎乗依頼を受けて少しでも多く勝ちたいです。
渡辺:ファンの方へは何かありますか?
山田:山田敬士という名前がまだ浸透していないと思うので、いつか山田敬士が乗っているから馬券を買おうと思われる騎手になりたいです。
渡辺:まずはたくさん穴を開けることですね。キングクリチャンでその場にいた親父連中は山田騎手を覚えましたよ。ボクもびっくりしましたし(笑)。どんどん穴を開けて、ボクもどんどん馬券を買いたくなるような騎手になってください!
山田:はい、がんばります!
山田敬士騎手へのインタビューは今回で終了です。次回のゲストは、お笑い芸人のカンニング竹山さんです。