こんなわたくしでもいつか馬主になってダービー制覇したい!有馬記念を勝ちたい!ということで始まりました『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
ゲスト山田弘オーナー4回目の今回は、馬主になって一番よかったこと、競馬会への要望などを伺いました。
馬を購入するときにこの馬は走りそうだな、
とかありますか?(渡辺)
「参考とするなら血統ですね」(山田)
渡辺:馬を購入するときにこの馬は走りそうだな、とかありますか?
山田:私の場合、それはないですね。馬を見てどの馬が走るかわかれば、それにこしたことはないですけどもね。それはない。素人には無理ですよ。
渡辺:なるほど。
山田:参考とするなら血統ですね。自分の好きな血統とか。血統を確認してよければ、セリで落とせるか落とせないかになる。
渡辺:前回馬主は儲からないという話がでましたが、一口馬主から入ってG1馬の馬主にまで駆け上がっていくケースはジャスタウェイの大和屋暁さんしかり、ありますよね。山田オーナーもそうですし。
山田:いまは一口馬主から入る個人馬主も増えているようにも思いますね。最初は一口で楽しまれて。調教師さんと面識を持って。それから次のステップへ行く。
渡辺:以前、あるクラブ法人で総口数500口の馬を1口だけ持ったことがあったんですよ。
山田:もっと持たないと。
渡辺:ですね。1口だけでは全然足りなかったです。40口くらいの馬を買わないとですね。でもお金が…(笑)。
自分で配合を考える。
難しくて、とっても楽しい作業(山田)
渡辺:馬主になられて一番よかったことは何でしょうか?
山田:競馬ファンと同じかもしれないけれど、生産して、北海道で産まれ育てていただいて、調教師の先生に仕上げていただいてレースに出る、その過程をズーッと自分で見れたことかな。たった1頭だけれども繁殖牝馬も持たせていただいていて。自分で配合を考える。これは難しくて、でもとっても楽しい作業。
渡辺:うわぁ。その楽しさ、羨ましいです。
山田:自分で配合して。無事産まれて。その馬がこの前、新馬戦に出てね。7番人気であまり期待はしていなかったけれども、勝った。これはビックリしましたね。
渡辺:それは嬉しいですね。
山田:ある意味、グレードレース以上に嬉しかった。部屋で飛び跳ねましたよ。ちょうどね、アフリカでサファリをしていて日本にいなくてね。サファリから帰ってきて結果をみたら1番最初に自分の馬の名前が出ていて。最初は1枠に入ったんだと思いましたよ(笑)。
渡辺:まさかレース結果だとは思わなかった。
山田:そう。慌ててレース結果を観てね。いま携帯でもレース結果を観れるじゃないですか。結果を観て「えーー!」って驚いてね。
渡辺:G1よりも嬉しかった。
山田:部屋の中でジャンプ!ジャンプ!ジャンプ!でしたよ。嬉しくて。その馬の母は私がセレクトセールで買った馬で現役時代は未勝利でした。引退するときに周りの皆さんはこの馬を繁殖に上げるのはどうかなって思われたと思うんですが、初めてセレクトセールで買った馬ですからどうしても繁殖にしたいと私の想いを伝えてね。それでひだかに持っていって。アイルハヴアナザーをつけていただいて。
渡辺:その馬が新馬勝ちですものね。
山田:すごく嬉しかった。
温泉に浸りながら競馬?
それはいいねぇ(山田)
「それはいいねぇ」(山田)
渡辺:話題を変えて競馬会への要望ってありますか?
山田:細かい要望はいろいろありますよ。ただ岡部元ジョッキーの馬優先主義ではないけれども、馬にとっていいことはどんどんやってほしい。たとえば馬場の問題しかりね。
渡辺:高速馬場とか。
山田:冬場にこんなにたくさん競馬をしていいのか、とかね。売上の問題もあって難しいかもしれないけれども。逆に夏競馬はもっと長くてもいいんじゃないかと思う。せっかく札幌競馬場なんかすごくよくなったのに。函館競馬場も含めて、夏競馬をね、もう少し長く開催してリゾート競馬を楽しませたらどうかと思います。
渡辺:ボクも1つ要望があって、中山競馬場で東京競馬場でもいいので、競馬場内に温泉をつくってほしい(笑)。
山田:それはいいねぇ。足湯とか。
渡辺:そう。湯に浸かりながらレースを観たり。さらには競馬場内に宿泊できるようになればもっといい。
山田:ドバイと同じようにね。
渡辺:湯船につかってビールを飲みながらレースを見れたら、ボク、金曜日から競馬場に来ますよ。
山田:函館とか温泉がありますしね。それはいい企画だね。
渡辺:周辺の土地も買ってショッピングモールも隣接して、競馬以外のショーも楽しめたり、一大アミューズメントエリアにしてその中のひとつに競馬もある、みたいな。
山田:外国だと競馬場内にホテルもありますしね。
渡辺:最後に馬主になろうとされている方へアドバイスなどお願いできますか。
山田:馬主になるためにはハードルがあるけれど、徐々に馬主資格を持つためのハードルは下がっているし、一口馬主のようにいろんな形で馬を持てるようになってきてます。馬を愛して、それとまずは自分の仕事をしっかりしてね。それで金銭に余裕ができたときに資格を取られて馬主への楽しみを味わっていただければいいと思う。人生も変わるし、予想だにしなかった展開もいろいろ起きますしね。私も一口の会員から始まり、馬主になり、個人で馬を持って、奇跡的にG1を勝ってしまった。馬主になられたい方には、私のような人間でもG1馬のオーナーになれたのだからと思ってもらえればいいんじゃないかな(笑)。
山田 弘オーナーへのインタビューは今回で終了です。
次回はサッカー解説でおなじみの松木安太郎さんが登場予定です。