この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
五十嵐騎手へのインタビュー3回目は、強い障害馬の見分け方、趣味などについてお話を伺いました。
強い障害馬の見分け方
渡辺:障害競走で強い馬、これは勝ちそうという馬の見分け方ってありますか?
五十嵐:はじめから障害で強い馬ってなかなかいないですね。平地から障害に来て、2回、3回経験を積んで当たり前のように飛越できるようになってくると、成績も全然変わってきますよ。
渡辺:馬も最初は障害コースに慣れていないのですものね...。
五十嵐:初障害の馬の場合は、物見したり、走りにばらつきがあったりします。ですので、勝ち負けもありますけど、障害レースをまずは教えていこうという気持ちの方が強いですね。
渡辺:となると、馬券を買う側としたら一度障害を使って変わり身がある馬を狙っていくのがよさそうな感じもしました。
五十嵐:馬に跨る方としても、障害経験の少ない馬にはまずは障害レースを覚えてもらって、そこから勝ちにステップアップしていくように乗っていて心がけてます。
渡辺:成績が違ってくる馬の素質ってどのあたりで分かりますか?
五十嵐:たとえば上がりで脚を使えている馬は、そのあと活躍していきますね。
渡辺:上がりタイムでいくと、オジュウチョウサンなんて2018年の中山グランドジャンプだと上がり36秒9ですよ。化け物ですよね。
五十嵐:オジュウチョウサンはスタミナが半端ないです。他の馬が手応え全然ない中を、普通に持ったままで来ますからね。4000m近く走って、最後の上がり36秒って常識からしたらありえないですよ。
渡辺:馬は本来ならヘトヘトなわけですものね。
五十嵐:特に中山の障害コースは、バンケットを上り下りしながらですから、馬はほんとヘロヘロでなんです。
渡辺:馬にとってのフルマラソン、いやトライアスロンといった方がいいのかもですね。
五十嵐:どの馬もゴールしたらすぐ止まってしまいますからね。それを上がり36秒台で駆け上がって、ほんとオジュウチョウサンは桁違いの馬ですよ。
趣味は何ですか?
渡辺:ちなみに、ご結婚はされているのですか?
五十嵐:してますよ。10年くらいになりますね。子どもも2人います。
渡辺:趣味はございますか?
五十嵐:ボートレースで舟券買うのが趣味です。
渡辺:ギャンブラーですか!
五十嵐:でも嫁の方がボク以上にギャンブラーですよ。麻雀もしますし(笑)。
渡辺:理想的な夫婦ですね(笑)。
五十嵐:たまに麻雀で同席すると、怒られますね。なんでそれ切るの!って(笑)。
渡辺:お酒は飲まれるんですか?
五十嵐:飲みますよ。みんなで食事いったりとか、家では一人で飲んでますけど酒を飲みながらボートレースについてあーだ、こうだ言っているのが幸せですね。
渡辺:うらやましいです。
五十嵐:ボートレースをしていて競馬ファンの気持ちがちょっとわかったかなってことがあるんですよ。たとえば買っていた艇番がいきなりスタートで出遅れたら、おいおいとなりますから。
渡辺:競馬の馬券もまさにそうなんです!
五十嵐:競馬でも騎手がその馬にうまく乗れなかったとき、馬券を買っている方からしたら何やっているんだよって思いますよね。だからなおさら、自分が馬に乗るときは、毎回うまく乗れるわけではないのですが、レースで負けても納得いく形にしようと頑張って乗るようにしてます。