【第4回】『ザ・ロイヤルファミリー』の続編は?
お笑い芸人のキャプテン渡辺です。趣味は競馬にパチスロ、麻雀とギャンブル毎日三昧の私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。新型コロナウイルスの影響により、しばらくの間、更新をお休みさせていただきましたが、久々の登場です!

小説家・早見和真さんへのインタビュー4回目。競馬小説『ザ・ロイヤルファミリー』の続編は? 早見さんの馬券術は? 今後の抱負などを伺いました。

※ インタビューは、新型コロナウイルス感染予防のため三密を避け、ソーシャルディスタンスをとって行いました。

馬券術

お互いの馬券論で盛り上がる早見さんとキャプテン

渡辺:競馬のこともお聞きしたいのですが、一番好きな馬を上げるとしたらどの馬になりますか?

早見:ボクが一番魅せられたのはツインターボですね。1993年の七夕賞です。

渡辺:スタートからハイペースで飛ばして、後続をそのままぶっちぎったレースですね。

早見:あの走りは、ボクに競馬の鮮烈な印象を与えてくれました。ボクは基本的に逃げ馬が好きなんです。サイレンススズカもそうですね。

渡辺:一口馬主はされたりしますか?

早見:『ザ・ロイヤルファミリー』を書くにあたってロードホースクラブで初めてある馬に出資しました。血統も何も見ずに顔だけで選んだのがロードヴァンドールという馬でした。

渡辺:重賞勝ちこそなかったけれど、人気薄で好走したりして印象に残る馬でしたね。

早見:たまたまですけどボクが好きな逃げ馬でしたし、父ダイワメジャーだからマイルまでかと思ったら天皇賞(春)で走ってくれたり、面白い馬でしたね。

渡辺:馬券の方はいかがですか?

早見:ボクはワイド派です。点数はあまり買わずに毎回2点くらいに絞ってます。自信がないレースは少額に抑えて、これだ!というレースを見つけたときは大枚を集中して張るタイプですね。

渡辺:ハマるとリターンも大きそうですね。騎手で選んだりしますか?

早見:この前、A-PATみたら和田騎手をめちゃくちゃ買ってました。回収率も結構よくて、和田騎手って人気薄をちゃんと3着に持ってきてくれるんですよね。自分では意識してないけど、人気薄の和田騎手を買うことが多いです。

渡辺:小説でお世話になった川島騎手は馬券対象としてどうですか?

早見:いい人なんだけど4着が多いんですよ。狙って馬券を買ったときに限って出遅れて4着とか(笑)。

渡辺:それ、ほんと分かります(笑)。

『ザ・ロイヤルファミリー』の続編は?

「続編は?」の問いに「競馬をまた書きたいと思う日が来たら嬉しい」
と早見さん

渡辺:最後に今後こんな作品を書きたいというのがあったら教えていただけますか?

早見:『ザ・ロイヤルファミリー』をいろんな方に読んでいただいて「続編を書くべきだ」「出たら、5000部買ってやる」と言ってくださったある馬主さんがいらっしゃいました。5000部って普通は初版ですからね(笑)。初版全部買ってもらえるなら、悪くないなと思ったりもしてますが、おそらく競馬を書くことはもうないと思います。

渡辺:そうなんですか? ボクもぜひ続編を読みたいです。

早見:ありがたいですけど、競馬に対して書き切ったという気持ちが強いんですよね。それよりも『ザ・ロイヤルファミリー』がいまよりももっともっと売れてほしいです。

渡辺:競馬って血のドラマじゃないですか。書こうと思えば続編も書けそうですよね。

早見:血の継承をテーマに入れているので母系を伸ばしていってもいいですし、書こうと思えばいつまでも書き続けることはできる気がします。自分の中で競馬をまた書きたいと思う日が来たら嬉しいなと思ってます。

渡辺:映画になったら面白そうですね。ぜひ映画化してもらいたい。

早見:騎手の役なら池松壮亮さんがいいなと思ってるでんよ。『ぼくたちの家族』が映画になったときからの付き合いなんですけど、彼は『ラスト サムライ』で映画デビューして馬乗りもできるし、映画になったらあてがわれるつもりで本を読んでくれよって彼には言ってあります(笑)。

渡辺:この作品は予算かけた方が絶対にいい映画になりますよ。

早見:映画化するなら『シービスケット』に負けないくらいの映画になってほしいですね。

渡辺:そうしたらボクにも役をくださいよ。こう見えてボク、いい仕事しますよ。

早見:どの登場人物がいいですか? 主人公のクリスさん?

渡辺:それは荷が重すぎます! もっと軽めの役でお願いします。

早見:競馬記者の役はどうですか?

渡辺:いいですね!頑張ってセリフ覚えますよ!ってスポンサーが許すかな...(笑)。


ゲストに聞くキャプテン渡辺のここだけの話

Q.映画はご覧になることが多いですか?
A.めちゃくちゃ観ますよ(早見さん)

渡辺:ボクは邦画よりも洋画が好きで、もちろん邦画も見るんですがまったくダメなんですよ。演出が古臭いというか。映画観たあとYahoo!映画でレビューを読むのが好きなんですが、いつも評価と作品のギャップに愕然としてます。

早見:邦画も面白い作品ありますよ。

渡辺:邦画というだけで嫌厭しちゃいます。いつだったかすごく話題になっていた『シン・ゴジラ』も観ましたが、ボクは全然でした。

早見:じゃあ『大怪獣東京に現る』を観てください。大怪獣が東京に現れて日本人が大パニックに陥るんですけど、怪獣自体は1度も画面に出てこないんです(笑)。斬新でしたよ。お金ではなく知恵で戦った映画です。

渡辺:もはやボクは邦画というだけで避けてしまう。よっぽど薦められないと進んで邦画は観ないですね。

早見:それならまず『ぼくたちの家族』から観ましょうか。

渡辺:え? 邦画ですよね。面白いんですか?

早見:ボクが原作の映画です(笑)。

渡辺:ぎゃっ!すいません。家に帰ってすぐに観ます!


早見和真さんへのインタビューは今回で終了です。次回は、小堺翔太さんへのインタビューです

NHK『競馬 2020年の奇跡〜2頭の三冠馬誕生と世紀の一戦〜』に早見和真さんが出演

コントレイルとデアリングタクトが三冠達成の軌跡、アーモンドアイとの激突を福永祐一騎手、松山弘平騎手へのインタビューと共に振り返るドキュメンタリー番組『競馬 2020年の奇跡〜2頭の三冠馬誕生と世紀の一戦〜』に早見和真さんがナビゲーターとして出演します。

競馬 2020年の奇跡〜2頭の三冠馬誕生と世紀の一戦〜
BS1 2020年12月26日(土)午後6時~午後7時
総合 2020年12月30日(水)午前10時50分~午前11時50分(再放送)
早見和真:1977年7月生まれ。2008年『ひゃくはち』で作家デビュー。2015年『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。『ザ・ロイヤルファミリー』で2019年JRA賞馬事文化賞、2020年 第33回 山本周五郎賞 受賞。『ぼくたちの家族』『小説王』『ポンチョに夜明けの風はらませて』など多くの作品が映像化。他の著書に『店長がバカすぎて』『神さまたちのいた街で』『かなしきデブ猫ちゃん』など。
キャプテン渡辺:1975年10月生まれ。お笑い芸人。競馬、競輪、パチンコ、パチスロは趣味の域を超えていまや生活の一部に。特技は関節技。2015年度の船橋競馬場のイメージキャラクターを務める。現在テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にレギュラー出演中。
早見和真 『ザ・ロイヤルファミリー』

継承される血と野望。届かなかった夢のため――子は、親をこえられるのか? 2019年JRA賞馬事文化賞、2020年 第33回山本周五郎賞 受賞作。

早見和真 『ザ・ロイヤルファミリー』 | 新潮社 はこちら
※この記事は 2020年12月25日 に公開されました。

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