この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
今回は、レッドファルクスでスプリンターズステークス二連覇を達成した東京サラブレッドクラブ 西川哲社長、また特別ゲストとして一口クラブのあり方に深い関心を寄せクラブ運営を応援している山本英俊オーナーにお越しいただきました。インタビュー4回目は、競馬ファンへクラブのあり方・役割について伺いました。
いかにして多くのファンに
余暇を楽しんでもらうか
山本:クラブの役割で付け加えるならば、募集馬の一口を買っていただいたあとに、購入いただいた方へ充実した楽しみ方をいかに提供するかも重要ですね。
渡辺:募集馬を勝たせるための工夫とかですか?
山本:それもありますが、時間の過ごし方をいかに充実させるかが大事だと思っています。毎日の生活では3つの場があります。ひとつは職場、さらにひとつは家庭という場、どちらも人生にとって欠くことのできない大切な時間と場所ですね。そして残ったもうひとつの場と時間、余暇の場と時間と言ったらいいでしょうか。近年、世の中の成熟化が進むに連れて、ますます重要視されてきているのが、こうした時間と場所です。これをどう楽しませるかをクラブとして考えていかないといけないと思っています。競馬のあるライフスタイルとでも言いますか、競馬場や一口クラブが皆さんの人生の中の大切な場と時間に貢献できればと考えています。一口を買ってもらったあと、愛馬を持つことで人生の楽しみが増えた、夢や希望ができたなど、レースで勝った、負けた以外の部分も含めて楽しんでいただける場を提供することもまた必要だと思っています。
西川:クラブとしてもホームページを充実させるなど、会員さんはじめファンの方々に第3の場所と時間を心から楽しんでいただけるように、勝ち負けだけはない競馬の楽しさや奥の深さをお伝えしていきたいなぁと考えています。一時不振だった地方競馬がネット投票で復活しています。手軽にどこでも馬券を買える利便性も大きいですが、ネットという特性を生かした情報がしっかり届けられるようになったことも寄与していると思います。
山本:情報は大事ですよね。競馬は知的推理ゲームであると言われますが、それも情報があってこそですから。上質で奥の深い知的推理ゲームを堪能していただくために、積極的に情報発信していきたいですね。
渡辺:そうしてもらえればファンも喜びます。大いに期待しています。
西川哲代表取締役社長、山本英俊オーナーへのインタビューは今回で終了です。次回は、尾関知人調教師へのインタビューです。