
ゲストは(有)サンデーレーシング 吉田俊介代表。今回は一企業として苦労される点などを中心にお話を伺いました。
企業努力といいますか、
一番苦労されるところはどのあたりですか?(渡辺)

「企業努力といいますか、
一番苦労されるところはどのあたりですか?」(渡辺)
渡辺:ビジネスとして馬と接していて、そのあたりの企業努力といいますか、一番苦労されるところはどのあたりですか?
吉田:サンデーレーシングの兄貴分とでもいうのでしょうか、社台レースホースができたのが、私が幼稚園のときだったんですね。1980年だったかな。いまサンデーレーシングの愛馬会法人である(有)サンデーサラブレッドクラブは7000人弱の会員さんに支えられています、会員数としては(有)社台サラブレッドクラブと同じくらいです。
渡辺:合わせると約1万人の会員数なんですね。
吉田:はい。ノーザンファームの立場として話すと、キャロットファームさんやシルクレーシングさんをはじめ、多くの方に利用いただいてますし、セレクトセールは1998年にスタートして今年で20回目になるんですが、たくさんの方にお越しいただいてます。なので苦労するというよりも、目の前のイベントを一生懸命こなしていくことの方が大変ですね。
渡辺:セレクトセール、クラブのラインナップを組むことで苦労することはありますか?
吉田:まずはお客様に魅力を感じてもらえそうな馬を揃えられるかどうかですね。最初はカタログを見ながら血統で判断されるでしょうから。ただ、馬がその後どう育っていくかは私たちにもわからない部分があります。
渡辺:なるほど。
吉田:セレクトセールであれば、下見したいなと思わせる馬を揃えます。ただ、カタログに魅力ある馬を掲載しても、早ければ1年後には結果が出ます。やはり、結果が大事で、それを残していかないと、そのあとにつながりません。
渡辺:難しいけども、でもとても面白い仕事そうですね。
吉田:私はこの仕事しかしてこなかったので、他のことは考えずに、馬のことをね、どうやったらいいかなと常に考えてます。
渡辺:思いのほか高く売れたなぁ、というときってありますか?
吉田:それは、ありますよ(笑)。
渡辺:(笑)。
吉田:でも、海外に行くと、今度は自分が競る方になります。手を挙げる側になると、負けたくない、逃したくない、っていう気持ちが沸き起こるんですよね。セレクトセールだと、売る側、買う側、どっちの立場にも立って冷静に見ていられます。それが海外のセリだとつい…。なので、手を挙げる方が熱くなる部分は共感できます(笑)。
オルフェの仔はけっこういいと思いますよ
牧場ではいい感じです(吉田代表)

「25万円で出資できる馬もいますよ」(吉田)
渡辺:ボクもいつかはサンデーレーシングの馬に出資したいと思っていまして。ちなみに、アルアインって1口いくらでしたか?
吉田:250万円です。
渡辺:250万円かぁ…。
吉田:ディープインパクト産駒は人気があるので、他の馬よりは少しだけ高い価格に設定されています。
渡辺:ボクには少しじゃないっす(笑)。
吉田:募集馬に申し込んだのに外れたという人が多くなると、外れた方に申し訳ないので、ある程度は価格で調整させていただいてます。価格に強弱をつけておかないと、会員の皆さんにも迷惑をかけてしまいますし。
渡辺:アルアインは、すぐ集まったんですか?
吉田:すぐ集まりましたね。
渡辺:サンデーレーシングさんの馬は、どの馬もすぐうまるから、なかなか一口でも出資できないですよね。
吉田:できるだけ多くの方にご出資いただきたいという思いは強くもっています。それには人気がかたよらないことが大事で、やはり魅力的な馬を数多く揃えることが必要です。
渡辺:一番安く一口出資できる馬は、どれくらいの価格ですか?
吉田:25万円で出資できる馬もいます。40分の1で。アエロリットは1口35万円でした。
渡辺:馬券のおもしろさと、1口に出資する楽しさとはまた別ですよね。
吉田:そうですね。入会してくださる会員の皆さんには、いろんな動機、入口があると思うんですよ。馬券が好きでクラブの会員に入ってくださる方もいらっしゃるでしょうし、競馬が好きで入る方もいらっしゃるでしょう。一口に出資する楽しさから、のちに馬主さんになられる方もいらっしゃいます。
渡辺:皐月賞3着のダンビュライトもサンデーレーシングさんの馬ですね。
吉田:一口90万円だったこともあってか、とても人気がありました。すぐ集まりました。
渡辺:ルーラーシップの仔ですね。
吉田:はい。ルーラーシップの産駒はまだ重賞を勝っていませんが、勝ち上がり率はすごく高いんです。サンデーサイレンスの血が入っていないので、配合をしやすいという長所も持っています。ダンビュライトも皐月賞までにひとつくらい重賞を勝っていてほしいなと思ってたんですが…。
渡辺:種牡馬といえば、オルフェーヴルの産駒が今年デビューしますね。
吉田:オルフェーヴルの産駒はけっこういいと思います。競馬を覚えるかどうかはこれからですが、牧場ではいい感じですね。
渡辺:気性はどうですか?
吉田:意外と普通です。オルフェーヴルもデビュー前はそんなにうるさくはありませんでした。あとロードカナロアもいいですね。ルーラーシップ同様、サンデーサイレンスの血が入っていないので、サンデーの直仔だったり孫を集めると、かなりいい結果を出せるのではないかと期待しています。
渡辺:毎年、毎年、期待できそうな馬が出てきますね。ボクもいつかはサンデーレーシングで一口出資したいなぁ。
吉田:まずは馬券で儲けないと(笑)。
渡辺:ひゃっ!。





























































