ゲストは(有)サンデーレーシング 吉田俊介代表。今回は、初めて凄いと思った馬、馬とのコミュニケーションについてお話を伺いました。
吉田代表が初めて凄いと思った馬は
どの馬ですか？（渡辺）
「馬との出会いから伺ってもよいですか？」(渡辺)「牧場で生まれましたから、最初からですよ(笑)」(吉田)
渡辺：吉田代表の馬との出会いから伺ってもよいですか？
吉田：牧場で生まれましたから、最初からですよ(笑)。
渡辺：質問がざっくりしすぎました(笑)。少し切り口を変えて、吉田代表が初めてこの馬凄い！と思った馬ってどの馬ですか？
吉田：まだ競走馬にそんなにうまく乗れる時期じゃなかったんですが、初めて馬に跨がせてもらったのが２歳のときのアドマイヤベガでした。同じころにトゥザヴィクトリーにも乗せてもらいました。その時、馬って凄いなって思いました。その２頭とも凄かったですね。
渡辺：その凄いと感じたのって、どのあたりですか？
吉田：大きいのに柔らかいというか。
渡辺：どちらもサンデーサイレンスの仔ですね。
吉田：初めて馬に乗せてもらったのが、サンデーサイレンス産駒が全盛だったころの世代の馬でした。ビックリしましたね。
渡辺：へぇ。
吉田：トゥザヴィクトリーは、これいい馬だよって言われて乗せてもらったんです。血統の面からも期待されていましたが、その言葉通り、明らかに他の馬とは違っていました。
渡辺：サンデーサイレンスの仔の背中を知っているって凄いですね。
吉田：サンデーサイレンス産駒の話ですから、だいぶ前のことですよ（笑）。
渡辺：走る前から見ただけで、これは凄い！と衝撃を受けた馬っていますか？
吉田：見ただけではわかりません。それは今でも(笑)。
渡辺：馬を見て何か感じるとか？
吉田：馬の好き嫌いというのは多少ありますが、実際に馬が走るかどうかは、見ただけではわかりません。でも、素質がありそうな馬はたくさんいます。調教だったりレースの使い方だったりを調教師と相談しながら、その素質をどう活かすか、言い換えれば、どう馬を誘導していったらその馬の持っている力を発揮させられるか、それを考え実践するのが我々の仕事です。だから見て走る走らないを判断するより、馬に期待をしてあげるというのはありますよ。
もっと期待していたのに…と
残念に思う気持ちの方が多いです(吉田代表)
馬へ愛が伝わるかの話題に。「ボクの愛も届いてほしい」(渡辺)
「それは馬券で、ですか(笑)」(吉田)
渡辺：よく聞かれると思うんですが、自分が思っていたより活躍した馬っていますか？
吉田：もちろんいます。でも、もっと期待していたのに…と残念に思う気持ちの方が多いです。こうしてあげたらもっといい結果が出たかも、という悔しい思いは、これまで何度も経験しています。でも、それがうちのスタッフ全員の仕事ですから。
渡辺：期待してあげるとおっしゃいましたが、そういう愛情って馬に伝わるものですか？
吉田：私は仕事として馬と向き合ってますけど、でも子馬のころからその馬を知ってるとやはりかわいいものですよ。それは牧場や厩舎の人たちも同じ気持ちだと思います。それに、馬が好きでないと仕事としてできないでしょうから、どの馬にも愛情をもって接してくれていると思います。
渡辺：その愛を感じたから強くなった、ということはあるんでしょうかね。
吉田：それは人と人とのコミュニケーションといっしょだと思います。馬と言葉が通じるわけではないんですが、言葉にならないその愛情を馬もわかってくれるといいなとは思いますね。
渡辺：ボクの愛も届いてほしいですよ。
吉田：それは馬券で、ですか(笑)。
渡辺：ゲゲッ、バレました(笑)。
渡辺：俊介代表って馬券は買われますか？
吉田：馬券は下手なので聞かないでください。当たっても単勝くらいですから(笑)。
