ゲスト ミカエル・ミシェル騎手

03. いつか…ジャパンカップに

いつか…ジャパンカップに
前回は、ミシェル騎手のプライベートに迫ったキャプテン渡辺のWINNER’S CIRCLE。最終回のテーマは…女性ジョッキーについてです。
メリットとデメリット。女性ジョッキーだからこそできること。いつか勝ちたいと思っている日本のレースは? ミシェル騎手が、そのすべてに、答えてくれました。

世界への扉

ーー2018年にカーニュ・シュル・メール競馬場(フランス)の冬季開催で、女性騎手として初のリーディングを獲得していますが、ミシェル騎手にとっては、そこが大きなターニングポイントでしたか。

ミシェルそうですね。女性ジョッキーも、もちろんライバルではあるんですが、でも、それ以上に、女性ジョッキーみんなで高めあって、上に行こうという気持ちがとても強かったので、カーニュ・シュル・メール競馬場でのリーディング獲得は、とても嬉しくて、自分自身を誇り思いました。

ーー周りの反応はどうでしたか?

ミシェル女性ジョッキーも、男性ジョッキーと同じ立場で戦えるんだということを証明できたことで、同じ女性ジョッキーもそうですが、調教師さんもとても喜んでくれました。

ーーその年は、年間72勝をマークし、全体の12位、それまでの女性騎手の年間最多勝利を13勝も更新する記録を打ち立て、そこから世界に飛び出しました。

ミシェル世界への扉が一気に開いた感じでした。日本に呼んでいただけたのも(2019年8月のWASJで初来日)そのひとつですし、まさか、自分にそんなチャンスが巡ってくるとは、夢にも思っていませんでしたから。

ーーいきなりそういうチャンスがやってくるのも、ジョッキーならではですね。

ミシェル本当にそうだと思います。思ってもいなかったことが実際に起きる。何が起きるか自分でもわからない――それがジョッキーという仕事で。厳しい世界でもありますが、夢に溢れた職業だと思います。

また会いましょう!

ーーここは、男性ジョッキーに負けないというところがあったら教えてください。

ミシェル騎手の指示に従わない馬を抑えるには、筋力が必要です。この筋力を比べたら、男性騎手が上です。でも、抑え続けるには忍耐力も必要で。忍耐力に関しては、女性ジョッキーの方が優っていると思います。それともうひとつ――

ーーなんでしょう?

ミシェル馬に対する愛情の深さです。体力と筋力では勝てませんが、愛情の深さなら、男性ジョッキーには負けません。

ーー確かに…そうかもしれません。では、逆にデメリットは?

ミシェルこれは、女性騎手だけに限ったことではありませんが、家族と一緒の時間を持てなくなることですね。海外では、クリスマスや、誕生日は、家族で過ごすのが当たり前ですが、ジョッキーをやっていると、それが難しくて。家族より、馬と過ごす時間の方が長いですから(苦笑)。

ーー日本でも女性騎手が続々と誕生していますが、それはミシェル騎手にとっても嬉しいことですか?

ミシェルNous(ウィー)! もちろんです。いつか、男性ジョッキーと女性ジョッキーの数が同じになって欲しいと思うし、それが私の夢です! 女性がジョッキーになるのは、簡単なことではありません。でも、絶対に諦めないで欲しい。諦めずに、情熱を持ち続けていれば、きっと夢は叶います。

ーー挑戦し続けているミシェル騎手の言葉だけに心に響きます。では最後に、日本のファンにメッセージをお願いします。

ミシェル日本を離れてもうすぐ2年…みなさんに会えないのを寂しく思っています。でも…だから…早く会いたい。2022年中にはまた大好きな日本の競馬場に戻って、みなさんにお会いできたらいいなと思っています。その日を楽しみにしていてください。

ーー本当ですか!? リップサービスというわけじゃ…?

ミシェルNon,Non,Non! 心からそう思っています。一度だけですが(2019年)、スタンドからジャパンカップを見せていただきましたが、その熱気のすごさに圧倒されて、思わず、涙が溢れそうになったほどです。それからは、ジョッキーに会うごとに、ジャパンカップに出た方がいいよと勧めていて。もちろん、私もジョッキーとして戦いの輪の中に加わりたいし、優勝できたら最高です!

ーーその日が来たら、僕もミシェル騎手が乗る馬の単勝馬券を握りしめて、スタンドから応援します! 今日はありがとうございました!!

ミシェルこちらこそ、有り難うございました! Merci Beaucoup(メルシー・ボクゥ)。また、会いましょう!


[動画]

(構成:工藤 晋)

ミカエル・ミシェル Mickaelle Miche:1995年7月15日フランス生まれ。14年にフランスで騎手免許を取得。落馬負傷により約1年半もの間、戦線離脱を余儀なくされたものの、見事に復活。18年には、72勝をマークし、フランスの女性騎手最多記録を大きく更新するなど、自らの手で世界への扉をこじ開けた。19年8月、札幌競馬場で行われたWASJ出場のため初来日。地方帰競馬の短期免許を取得し30勝をマーク。22年5月から活動拠点をアメリカ・ケンタッキー州に移した。

キャプテン渡辺:1975年10月生まれ。お笑い芸人。競馬、競輪、パチンコ、パチスロは趣味の域を超えていまや生活の一部に。特技は関節技。現在テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にレギュラー出演中。YouTubeで競馬予想更新中

※この記事は 2022年7月18日 に公開されました。

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