【第2回】勝てば勝つほどまだまだ未熟
お笑い芸人のキャプテン渡辺です。趣味は競馬にパチスロ、麻雀とギャンブル毎日三昧。土曜テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にも出演中!
この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。

木村調教師へのインタビュー。2回目は、調教師としての自信などについて伺いました。

勝てば勝つほどまだまだ未熟

「調教しとしてまだまだ未熟」と木村調教師

渡辺:G1を制覇されたことで、調教師としてもかなりの自信にもつながったのではないですか?

木村:逆ですね。勝てば勝つほど新しいことがわかって、今の自分がどんどん未熟に感じています。

渡辺:でもG1勝利ですよ。最高の満足感じゃないですか。

木村:請け負う仕事が大きくなっているので、満足感はないです。周囲から求められる仕事の結果も高くなっていきますし、そこに追いつこうとすると今の自分が未熟に感じます。

渡辺:このままどんどん勝ち星を増やして、リーディングをとってほしいです。

木村:勝てば勝つほどリーディングでトップを走る調教師の凄さを感じますね。結果を出して、どんどん自分を高みに持っていってますよね。

渡辺:話を伺っていると、芸人と似ている部分も感じます。以前、売れだした先輩芸人がメジャー番組に出始めた途端に、周りを見渡せば怪物ばかりで自分の未熟さに嫌気がさしてくると言って自己嫌悪になってました。

木村:いい馬を預けていただいて勝たせていただくのは嬉しいんですが、勝てば勝つほど自分の浅さが見えて自分自身が嫌になることもありますよ。

渡辺:でも、あまりネガティブになるのはよくないですよ。ボクが言うのもなんですが(笑)。

木村:今日のインタビューですら、終わったあとにあの発言でよかったのなかとか思い悩みながら帰っていると思いますよ (笑)。

渡辺:そんな(笑)。2018年の成績も含めて、年々勝利数は上がってますよ。

木村:周囲に恵まれているからですよ。オーナーもスタッフも素晴らしいし、家族のサポートも大きいですし、支えてくださっている方々に助けられているだけです。

渡辺:あえて謙虚に言おうとしているんじゃないですか?

木村:いやいや。本当にそう感じます。勝てば勝つほど自分のダサさを感じますね。

自分を変えていかないといけない

「藤澤調教師の調教を見て卒倒しました」(木村調教師)

渡辺:ファン目線でみると調教のことがまだよくわからないのですが、たとえばどのあたりで自分がダサいと感じるのですか?

木村:そうですね。わかりやすい例をあげると、年末の藤澤和雄調教師の調教と比べてですよね。レイデオロにシェーングランツ、グランアレグリアと人気馬3頭抱えていて大一番なのに、あえてポリトラックで追い切りましたよね。それを見て、私は卒倒しましたよ。この状況で、それをやるのか!凄い!と思いましたね。

渡辺:いまポリトラックでの追い切りって、あまり聞かないですよね。

木村:藤澤調教師は成功体験は豊富ですし、過去の経験からこれをすればこの調教をすれば形になるというのはお持ちのはずなんですよ。安全パイなやり方があるはずのに、そのやり方を変えてポリトラックで追い切りをした。かと思ったら今度はウッドチップで、また変えてきた。このチャレンジ精神は、なかなかできないですよ。あの調教を見て、絶対的な差を感じましたね。

渡辺:あれだけの方ですから、いままでのやり方で結果がでなくても何も言われないはずですよね。

木村:それを変えてきましたからね。その姿を見て私は落ち込みました。

渡辺:たしか3頭併せ馬での追い切りを始めたのも藤澤調教師でしたよね。当時は批判もありました。

木村:昨年末のあの追い切りを見て、自分はまだまだ守りに入っている、全然ダメじゃんと自分自身を責めましたね。

渡辺:たしかにポリトラックって、どこか軽い感じもしますよね。パワーがなくて坂路で追い切れないから、ポリ使おうかみたいな感じも受けてしまいます。

木村:正直、ポリトラックの効果はやりたおしてみないとわからないですよね。ポリトラックでのベストな調教のやり方が間違いなくあると思いますが、そこを見つけにいく勇気ですよね。成功した過去のスタイルを変え、チャレンジする精神は凄いです。藤澤調教師に比べたら、私はまだまだです。


以下、次回につづきます

木村哲也:1972年11月生まれ。調教師。美浦トレーニングセンターに所属。2010年調教師免許を取得。2011年に厩舎開業。2015年3月にアルビアーノでフラワーカップを制し重賞初制覇。2018年ステルヴィオでマイルチャンピオンシップを優勝し中央G1初制覇。
キャプテン渡辺:1975年10月生まれ。お笑い芸人。競馬、競輪、パチンコ、パチスロは趣味の域を超えていまや生活の一部に。特技は関節技。2015年度の船橋競馬場のイメージキャラクターを務める。現在テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にレギュラー出演中。
※この記事は 2019年1月18日 に公開されました。
岡田スタッド代表取締役 ノルマンディーサラブレッドレーシング代表取締役 岡田 将一 さん
白老ファーム 細田 直裕 さん
ノーザンファーム顧問 中尾 義信 さん
菱田 裕二 騎手
黒岩 悠 騎手
中野 栄治 さん
佐藤 伝二 さん、佐藤 万寿雄 さん
長谷川 雄啓 さん
団野 大成 騎手
JRA競馬学校 小林 淳一 教官・阿部 尊留 教官
吉田 豊 騎手
武 豊 騎手
福永 祐一 騎手
石川 裕紀人 騎手
永島 まなみ 騎手
古川 奈穂 騎手
おがわじゅり さん
丸田恭介 騎手
栗田徹 調教師
チャクイウ・ホー騎手
ミカエル・ミシェル騎手
今村聖奈 騎手
山田弘オーナー
小堺翔太 さん
早見和真 さん
金子光希 騎手
畠山吉宏 調教師
弥永明郎さん
山本潤 さん
大塚海渡 騎手・小林凌大 騎手・菅原明良 騎手
小手川準 調教師・深山雅史 調教師・宮田敬介 調教師
DMMドリームクラブ 野本 巧 取締役
松岡正海 騎手
田中歩 さん
大竹正博 調教師
萩原清 調教師
五十嵐雄祐 騎手
国枝栄 調教師
木村哲也 調教師
手塚貴久 調教師
稲垣幸雄 調教師・加藤士津八 調教師
藤田菜七子 騎手
カンニング竹山 さん
山田敬士 騎手
戸崎圭太 騎手
加藤征弘 調教師
内田博幸 騎手
石橋脩 騎手
(株)G1レーシング 吉田正志代表
尾関知人 調教師
東京サラブレッドクラブ 西川哲社長
木幡育也 騎手・武藤雅 騎手・横山武史 騎手
田中博康 調教師・林徹 調教師・和田勇介 調教師
藤澤和雄 調教師
菊沢隆徳 調教師
(有)サンデーレーシング 吉田俊介代表
ゴルゴ松本さん
松木安太郎さん
山田弘オーナー
西川賢会長 x 里見治オーナー

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