この私が切り込み隊長となって馬主、調教師、騎手に話を伺う『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。
ゲストは(株)G1レーシング 吉田正志代表。3回目の今回は「ボクでも一口買えますか?」「騎手へ指示を出しますか?」など、そんな素朴な疑問をぶつけてみました。
ボクでも一口買えますか?
渡辺:周りの方から一口買ったらとよく薦められることが多いんですが、ボクでもG1レーシングの馬を一口購入できるのでしょうか?
吉田:はい、できますよ。
渡辺:でも、一口だけでもそれなりの値段しますよね…。一番安い馬でどれくらいの値段なのでしょうか?
吉田:下は1,000万円くらいからでそれを40口ですから、25万円あれば一口購入することができます。
渡辺:25万円かぁ。簡単に言わないでくださいよぉ。ボクにとっては、気軽にポンと出しにくい金額なんですから(笑)。
吉田:そうは言っても、馬券はたくさん買われているじゃないですか(笑)。
渡辺:そうですけど(笑)。彼女いないですし、そういう意味ではお金は自由には使えますが…。でも、いざ一口買うとなってカタログ見るじゃないですか。どれもよく書いてあるので、どのポイントを重点的に見て買ったらいいのかわからなくて…。
吉田:馬を選ぶ場合、牧場に行って実際に馬を見て買うことがベストではありますね。何度か足を運んで、歩いている姿を見たり、自分でいいなと思った馬を買うのがやっぱり一番です。とはいえ、牧場に行けない方もいますから、できる限りの情報配信はクラブとしても行っていますし、ツアーなどで直接質問されればできる限り誠実にお答えしていますし、そういう情報を含めて、選んでいただけたらと思ってます。
渡辺:追分ファームのマネージャーの立場としても、馬を管理されているわけですよね。いまこういうところを工夫しているとかはございますか?
吉田:マネージャーの立場として話すのであれば、調教をどうするかを重点的に考えてます。お産もそれこそ繁殖牝馬の質の向上もやらなければいけないことは多いですが、調教は一瞬で悪くも良くもできる部分ですし、せっかく素質があると期待されていても調教で失敗すれば、それこそ全部崩れてしまいますから。
渡辺:G1レーシングの代表としてになると、馬を一口買ってもらわないといけないわけですよね。
吉田:はい。
渡辺:ほんとやること多くて大変そうですね(笑)。
吉田:クラブの会員の皆さんは、どの馬がよいのか探していらっしゃるので、聞かれたことには誠実にお答えしています。馬にはそれぞれいいところやわるいところなど個性がありますから、質問にはひとつひとつお話させていただいてます。
渡辺:営業努力も大変そうですね。
吉田:とはいっても、やっぱり成績なんですよね。クラブとして成績が上がれば売れる口数も増えますし、下がったら売上にも響いてきます。それこそビックリするくらい差が出てきたりしますよ。
騎手に指示を出されますか?
渡辺:少し話が変わるのですが、馬券を買う立場からするとクラブ法人の方やオーナーの方が騎手などに指示を出されるのかが気になってたりしまして。今日は後ろからいけ、とか騎手に指示を出されたりしますか?
吉田:ボクはないです。調教師の先生やジョッキーはプロですから、プロに任せています。
渡辺:そうなんですね。
吉田:ジョッキーもはじめて乗る馬の場合、前のレースを観て馬の性格なり癖を把握して次のレースを考えているので、そこに口を出すわけにはいかないですよ。
渡辺:どの騎手に乗ってもらう、とか決めるのはどうされているんですか?
吉田:調教師の先生にある程度一任しています。個人的に乗らせてあげたいなとかはありますがそれとこれとは別ですし、調教師の先生も勝ちたいので馬にあったジョッキーを選んでいるわけですから。なかにはジョッキーを育てる意味で選ばれることもあるでしょうけど、それはそれで重要なことだと思ってます。
渡辺:たとえばボクが一口を買って、吉田代表が口を出さない替わりにボクが出す、なんてことはできるのでしょうか?
吉田:それはできないです。一口を買ったからといっても、馬主の資格を持っているわけではないですから、馬主にあたる行為はできないんです。あくまでも1頭の馬を皆さんで持っていただいて楽しんでいただく形になります。
渡辺:なるほど。ボクもいつか愛馬を持って、レースで馬券とは違った形でドキドキしたいんですよ。
吉田:じゃあさっそく、うちのカタログお渡しします(笑)。