きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2015.4.2

ロイヤルアスコット

ようこそいらっしゃいませ。

6月中旬のロイヤルアスコット・G1プリンスオブウェールズSに遠征を表明しているスピルバーグが今週の大阪杯から始動します。英王室主催で三百年の歴史と伝統に覆われた世界でもっとも素晴らしい一週間です。主催者のエリザベス女王は毎朝ウインザー城から馬車をお召しになってお出かけになり、プレゼンターとして勝者を祝福されます。一昨年は最大の名物レースであるゴールドCで女王の愛馬エスティメイトが勝利を飾って大変な盛り上がりになりました。イギリス国民の女王への深い敬愛の念が伝わってくるようで、微笑ましくも羨ましいような眩しいような光景でした。そこには競馬が競馬だけではなく競馬を超えた何かがあったような気がします。

ロイヤルアスコットの輝かしさの一つは、まだ若い馬たちに大舞台を提供していることにもあると思っています。今年は3歳スプリントG1コモンウェルスCが新設されました。2歳戦の充実ぶりは、もう伝統になっています。牡牝ともにそれぞれ2つのグレードレースと1つのリステッドレースが用意され、若駒たちの未来を占う価値あるレースとして確かな存在感を放っています。

今回はスピルバーグととともに2歳馬も海を渡ると言いますから、楽しみでなりません。ただ向こうでは平地シーズンが始まる3月にはドンドン2歳戦が組まれています。ロイヤルアスコットがキャリア4戦目、5戦目という馬も珍しくありません。馬房制限がなく、在厩馬のやり繰りに神経を使わなくて済むことも大きいのでしょうが、向こうの馬は一般に健康で丈夫で逞しいです。これとほぼ同時期に新馬戦がスタートする日本とはだいぶ事情が違います。今回の遠征をきっかけに、健康で丈夫で逞しい馬創りについていろんな議論が巻き起これば良いと思っています。