きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ダービーのスポンサード

ようこそいらっしゃいませ。

ヨーロッパやアメリカなど競馬先進諸国では、ビッグレースにスポンサーが付くのは一般的になっています。凱旋門賞は、カタールがスポンサードに着手して以来、大幅に賞金が増額され、華やかさを増して、その権威をますます高め、並ぶもののいないブランド力を誇るようになっています。香港では高級時計のロンジン社の強力な協賛を得て、暮の国際競走デー、春のチャンピオンズデーなどを充実させ、今や世界から一目置かれる存在へと大きく飛躍しています。ロンジン社はジャパンカップにも協賛してくれていますが、所管の農水省から見れば、NHKでCMを流すようなものと考えられているのでしょうか?まだ部分的な提携にとどまっているようです。

数多のスポンサー企業から人気のあるのはロイヤルアスコットなんかでしょうか?エリザベス女王はもちろんのこと、王族のお歴々が観戦され、この高貴な方々が気さくに優勝カップを授与してくださる表彰式は、テレビ映像を通じて全世界へ配信されます。他では真似ができない全世界で唯一無二のブランド価値です。さらに世界的に価値を崇められているという意味では競馬発祥の国が誇るエプソムダービーでしょう。

以前から投資銀行のインベステックがスポンサードしていましたが昨年で契約期間が切れ、今年から新たにイギリスを拠点に中古車販売のポータルサイトを運営する「カズー」が名乗りを上げました。今年から「カズーダービー」の名で伝統ある世界的イベント挙行されます。同社は深刻なバンデミックの中でも業績を向上させ、ニューヨーク市場でも株式上場、今後は車のサブスクビジネスなどサービスの多様化を進めていくようです。富裕層ターゲットの投資ビジネスから大衆相手の成長企業へとスポンサーが交代するのも、競馬の大衆化と愛好者の裾野の広がりが引き寄せた変化なのかもしれません。

×