きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2016.5.11

無敗対決への序曲

ようこそいらっしゃいませ。

スピードとその持久力、そして最後にゴール前での瞬発力を競うマイルのカテゴリーが凄いことになっています。欧米日にそれぞれ絶対王者が存在しており、皆が皆、負け知らずの連勝街道を爆走しています。フランスのソロウは目下10連勝、昨季はドバイに始まりフランスからイギリスを渡り歩いてG1を軒並み制覇しました。騎手として、BCマイル連覇など20世紀最高の名牝の一頭に数えられるミエスクの主戦であり、調教師として、BCマイル3連覇でミエスクを超えたと賞賛され、まだ始まったばかりですが21世紀最上級の女傑のひな壇に序列されるゴルディコヴァを育てたマイルマイスターのフレディ・ヘッドさんが経験のすべてを注ぎ込んで磨き上げた馬です。G1初挑戦となったドバイターフでは、加減が分からなかったのか4馬身余りもG1で勝ち負け常連の強豪ザグレイギャッツビーを千切り捨てましたが、以後は小差でも負けないしたたかなレースで連勝を続けいます。芦毛のせん馬で曇天の多いヨーロッパでは姿形の目立ちにくい“幽霊”のように、いつの間にか先頭に立ちライバルに抜かせない不思議な強さを持っている馬で、ちょっと新しいタイプのヒーローです。

アメリカのチャンピオンはテピンという牝馬です。最高峰レースのBCマイルも制して目下6連勝。本格化した昨季から9-2-0-0とこれも負けないレースを続けています。モーリスは日本のというよりアジア全体の絶対王者に君臨しています。ご承知のように7連勝中とまったくスキを見せていません。この欧米亜3頭のチャンピオン同士が戦うとどうなるか!2016年シーズン最大のクライマックスかもしれません。その夢のような対決が、限定的ですが実現しそうな空気も漂ってきました。来月のロイヤルアスコット、お馴染みの初日第1レースのG1クイーンアンSにソロウとテピンが足並みをそろえて登録してきました。

日本からエイシンヒカリと一緒に遠征するエイシンエルヴィンもエントリーしているレースです。当協会会員の栄進堂さんの勝負服がロイヤルアスコットのターフで繰り広げられる“世紀の一戦”を走るというのも夢のようです。注目は連勝馬対決に集中するんでしょうが、勇気ある参戦にワクワクしながら声援を送りたいと思っています。話は戻りますが、今週末のヨーロッパは古馬マイルG1シリーズの開幕戦ロッキンジSが行われます。時期的にクイーンアンSの“連勝馬対決”の挑戦者決定戦みたいなイメージになりそうです。明日はそのあたりを含めて、世界マイル戦線の動向を探ってみます。