きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今週土曜のキングジョージはセントニコラスアビーが急遽の引退、いささか寂しい顏ぶれになってしまいましたが、翌日曜には仏ドーヴィルの牝馬マイルG1ロートシルト賞が行われます。名牝ゴルディコヴァが不滅の4連覇を達成したレースで有名です。ロートシルトはロスチャイルドのドイツ語読みらしいのですが、この一門の競馬への貢献も大変なものがありますからゴルディコヴァ記念ロートシルト賞とでも名を変えましょうか。

今年は吉田照哉さんのイリューシヴケイトが連覇を目指します。昨年も牝馬二冠ゴールデンライラックを撃破しての勝利で、マイルG1戦線では極め付きの安定株、連覇有望でしょう。吉田さんは93年にスキーパラダイスでも勝っており、社台ファームご用達のレースという趣きすらありますね。

00年のレディオブチャドは武豊騎手の手綱での勝利です。繁殖としても先ごろ亡くなったデュランダルに初重賞を贈ったジュエルオブナイル、現役のポールアックスの母となっています。04年はマルセリーナの母となるマルバイユが勝ちました。06年のマンデシャは母マンダララが輸入されました。この馬だけはノーザンファームに繋養されているのですが、他はこぞって社台ファームで繁殖生活を送っています。来春あたりにイリューシヴケイトもやってくるのでしょうか。

この牝馬限定G1が終わると、牡馬、有力3歳馬も交えて、来月中旬の頂上決戦ジャックルマロワ賞に舞台は移ります。凱旋門賞でもオルフェーヴルと並ぶトップ評価を得ている3歳馬インテロが早くからここに狙いを定めています。フランケルと同じガリレオ×デインヒルの黄金配合で、母系には優秀なマイラー、スプリンターが名を連ねます。今夏のクライマックス第1波となりそうなムードが漂いますね。

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