きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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週末は“AKB総選挙”とやらで世の中が盛り上がっていましたね。競馬の方は“サラブレッド総選挙”ならぬ宝塚記念の最終結果が発表、ブエナビスタが堂々のトップ当選を果たしました。2位ローズキングダム、5位ドリームジャーニー、10位ルーラーシップと馬主のサンデーレーシグは上位独占しました。人気と実力を兼ね備えた“花も実もある”軍団です。

凱旋門賞遠征組のヴィクトワールピサ、ナカヤマフェスタ、ヒルノダムールが姿を見せないのは残念ですが、最近は外枠ばかりで力を出し切れていなかったエイシンフラッシュ、天皇賞はチグハグなレースで競馬にならなかったトゥザグローリー、“最強世代”VS“女帝”の対決の構図も整いました。“AKB総選挙”以上に盛り上がってほしい今年の宝塚記念です。

さて今日、海の向こうフランスではオークスが行われます。1000ギニーを4戦無敗のまま制したゴールデンライラック、世界マイル界の女帝ゴルディコヴァの半妹ガリコヴァ、2頭のガリレオ産駒が注目を集めています。

ゴールデンライラックはもともとドイツに牝系の祖を持つグスタフ・アルメランドのオーナーブリーダー馬ですね。凱旋門賞のハリケーンラン、仏ダービーのロペデヴェガなどを輩出している生産者馬主として勢力を拡大しています。ゴールデンライラックの牝系もドイツにルーツがあり、母グレイスライラックはムーランドロンシャン賞の勝ち馬です。ここを勝つようだと凱旋門賞戦線にエントリーするのでしょうか。

ガリコヴァは姉が偉大すぎてイメージが曖昧なのですが、祖母リヴィエルドールはG1サンタリラ賞2000mの勝ち馬です。曽祖母ゴールドリヴァーは凱旋門賞馬として有名ですが、3100mのロワイヤルオーク賞、4000mのカドラン賞も制した名うての長距離走者で、母系には豊かなスタミナが流れています。こちらもフランスを代表するオーナーブリーダーであるヴェルテメール家が育て続けてきた血統ですね。

仏オークスは古くはアレフランス、最近ではザルカヴァなど凱旋門賞馬を輩出している伝統のレースです。昨年のサラフィナも四角での大きな不利がなければ、ワークフォース、ナカヤマフェスタに遜色ないレースだったはず。秋を占う上でも見逃せないレースになるのではないでしょうか。

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