きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2021.10.7

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) スプリンターズステークス

先週は中山競馬場で秋のGIシリーズ開幕戦・スプリンターズステークスが行われました。覆面歌人の京雅さんからはこのスプリンターズステークスの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてお楽しみください。(メッセージの答えは最後に)

スプリンターズステークス 京雅

我は行く
交わせ古馬群
気迫あり
追って万全
馬完勝だ

隠れたメッセージは「わかきおう くんりんだ → 若き王 君臨だ」です。
我()は行く(
交()わせ古馬群(
気()迫あり(
追()って万全(
馬()完勝だ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
約1分7秒という刹那の瞬間にすべてをかけるスプリンターたちの戦い、電撃の6ハロン戦・GIスプリンターズステークスが行われました。
1番人気の香港スプリント(GI)の覇者ダノンスマッシュ、2番人気の快速牝馬レシステンシアを抑え、堂々のスプリント王に君臨したのは、まだ若き3歳牡馬・ピクシーナイトでした。
同厩舎のモズスーパーフレアが逃げ、ビアンフェが2番手を追走するなか、ピクシーナイトは内々の3番手という絶好のポジションを確保。折り合いも抜群で脚を溜めると、気迫あふれる様子で直線に向かいます。ビアンフェと馬体を合わせるように進路を確保すると追い出してからは抜群の切れ味を披露。実力ある古馬たちを難なく交わし、スプリント戦では完勝とも言える2馬身差をつけて優勝しました。
古馬勢との戦いはこれが3戦目。過去2戦はいずれも2着と悔し涙を流しましたが、”我は行く”まさに自分の競馬に徹することで古馬たちを一蹴しました。
まだまだ若き3歳馬のスプリント王。すでに視線は海外に向いており、香港スプリントへの挑戦もあると聞いています。若き王の今後の成長に益々期待が集まります。

さて、スプリンターズステークスと同日にフランス・パリロンシャン競馬場で行われた芝の最高峰の舞台・凱旋門賞(GI)。日本からはクロノジェネシスとディープボンドの2頭が挑戦しましたが、それぞれ7着と14着に敗れました。当日は、日本の重馬場をはるかに超える重くパワーのいる馬場に苦戦を強いられた日本馬でした。優勝したのが、13番人気のドイツ馬トルカータータッソという点でも、今年は馬場が勝敗の鍵を握っていたといえるでしょう。今年も残念な結果に終わりましたが、日本馬の初凱旋門賞制覇という偉業に向けて、飽くなき挑戦は続きます。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。