きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) ユニコーンステークス

先週は、東京競馬場で3歳ダート重賞のユニコーンステークス(GIII)、阪神競馬場では牝馬限定のハンデ重賞・マーメイドステークス(GIII)が行われました。覆面歌人の京雅さんから、ユニコーンステークスの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

ユニコーンステークス 京雅

しかと燃ゆ
夢重賞に
ついに行こ
攻めたよスター
伸びて万全

隠れたメッセージは「しゆつせの ゆにこーん → 出世の ユニコーン」です。
し()かと燃ゆ(
夢()重賞に(
つ()いに行こ(
攻()めたよスター(
伸()びて万全(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
3歳ダート重賞・ユニコーンステークス。過去にこのレースを優勝して大舞台へと羽ばたきGI馬となった馬が多数。まさに隠れたメッセージの通り「出世の ユニコーン」、明日のGIを夢見て16頭が集結しました。
レースは7番人気のスマッシャーが優勝。未勝利、1勝クラスと連勝し臨んだオープン特別では3着と敗れましたが、夢の重賞という舞台で人馬共に気合十分(しかと燃ゆ)。先に抜け出したサヴァとの距離を計り、鞍上の坂井瑠星騎手が「行こう」とばかりに追い出しを開始、素晴らしい末脚を見せ伸びたスマッシャーが先頭でゴール板を通過。重賞のタイトルを手にし、スター街道に乗った瞬間でした。この先、先人(先馬)たちのように、更なる大きな勲章を手にできるか、今度の活躍に期待が集まります。

3歳のダート路線としては、3歳のダート王を決める地方交流重賞ジャパンダートダービー(JpnI)や夏の新潟でレパードステークス(GIII)が行われます。その先には、JBCや暮れのチャンピオンズカップ(GI)など古馬との対戦が待っています。この夏、更なる力を蓄えて秋の競馬に挑む3歳馬に注目ですね。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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