きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 函館記念

7月18日は、松岡正海 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は函館記念が行われました。函館競馬場は海の見える競馬場としても有名で、海風を受けながら伝統の重賞が行われました。京雅さんからは、この函館記念の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

函館記念 京雅

貫くね
ラスト競えば
抜き去れり
いざ重賞後
称えめでたし

隠れたメッセージは「つらぬいた ねばりごし → 貫いた 粘り腰」です。
貫()くね(
ラ()スト競えば(
抜()き去れり(
い()ざ重賞後(
称()えめでたし(


<京雅さんからのメッセージ>
函館名物・函館記念。今年は16頭フルゲートで見ごたえ十分なレースとなりました。スタートから1番人気のマイスタイルは己を貫く逃げの戦法。気分良く逃げているところに、4コーナーからマイネルファンロンが襲いかかり、一気に抜こうとしてきます。直線入り口ではマイネルファンロンが先頭で駆け抜け、マイスタイルが追走する形で2頭の一騎打ち。そこから、マイスタイルが二の脚を使い、勝負根性を見せ、差返します。最後はマイスタイルがクビ差凌ぎ、1番人気に応える勝利。鞍上の田中勝春騎手は4年ぶりの重賞制覇で、重賞50勝目の節目の勝利。函館記念は1番人気が12年連続で敗れていましたが、それをストップする見事な騎乗。人馬共に、己のスタイルを貫いた素晴らしいレースでした。


来週で早くも、福島・中京・函館競馬が終了します。夏のローカル開催は地元の名物や観光地に訪れるのも楽しみの1つ。観光と合わせて、福島・中京・函館の最終週を味わっていただきたいと思います。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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