きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2019.3.29

新女王降臨の日

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春一番のビッグレース・ドバイワールドカップナイトが開幕します。世界のホースマンの目は、日本馬アーモンドアイに熱視線を注いでいます。彼女と同じドバイターフに出走する香港のサザンレジェンドのキャスパー・ファウンズ調教師は「私たちはビューティージェネレーションを避けなければと思っていたが、今度はアーモンドアイと出会ってしまった。でも、それが競馬です」とレーティング世界No. 1タイの最強マイラーを引き合いに出して彼女の能力の高さが飛び抜けていると証言しています。ホースマンならではの強い馬に対する深い尊敬の念と、もちろん社交辞令も混じっており鵜呑みにはできませんが、アーモンドアイが世界から認められているのは確かなようです。

世界の牝馬3強は、オーストラリアで32連勝中の南十字星の女王ウィンクス、凱旋門賞3連覇を目指すヨーロッパの女帝エネイブル、前者は1400mから2000mまでマイラー色が濃厚ですが、後者は2400mなら鉄板の筋金入りのステイヤー、そして第3の女王アーモンドアイは1600mから2400mまで距離不問の万能プリンセスです。オーストラリアから取材に駆けつけた競馬記者は「アーモンドアイはウィンクス級。女王のティアラを奪う馬がいるとしたら彼女以外にいない」と母国の歴史的ヒロインに劣らない評価を惜しみません。フランスやイギリスのジャーナリストの興味は、もう秋の凱旋門賞に向かっているようです。エネイブルとアーモンドアイの直接対決が期待される女王決定戦の舞台です。

ブックメーカーのオッズは、アーモンドアイが2倍台前半で抜けた存在を誇示していますが、それに続くのは本番とまったく同じメイダン1800m戦をG3、G2、G1と三段跳びで駆け上がってきたゴドルフィン所属のドリームキャッスル。ホームの利を期待しての高評価でしょう。クールモア勢はエイダン・オブライエン厩舎のアイキャンフライを送り込んできました。G1クイーンエリザベス2世Sで2着と殊勲の銀星を挙げ、一冬越した前走は条件戦ながら8馬身差で圧勝して成長ぶりを伺わさせます。日本のディアドラ、ヴィブロスは伏兵級の扱いですが、ドバイ経験も豊富で先輩の意地を見せてくれるでしょう。果たしてアーモンドアイがウィンクスやエネイブルを超えるようなレースを披露して、新女王の座に降臨するのか?期待が高まるばかりです。