きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

日の出の勢い!香港競馬

9月21日は、木幡 育也 騎手の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
ようこそいらっしゃいませ。

昨シーズンからグループ1国に昇格して、レース面でも売上面でも勢いの止まらないのが昨今の香港競馬です。歳末の名物になっている香港国際競走は、1200m香港スプリント、1600m香港マイル、2000m香港カップ、2400m香港ヴァーズと異なるカテゴリーのG1レースを一挙に同日開催することことで有名です。招待競走なので輸送費などは主催者負担ですが、帯同馬は同馬主または同厩舎の当該レース出走馬が効率も、何かと勝手も良いでしょうから、複数の有力が遠征することになりレース自体の質も上がります。高額賞金も魅力でヨーロッパやオーストラリアを中心に一流馬が集まりやすい仕組みを確立しています。G1レースは分散して行うのが大原則のJRAとの大きな違いですね。

日本流には春開催は、これまで2週に分散してG1シリーズを開催していたのですが、来春からは1200mチェアマンズスプリントプライズ、1600mチャンピオンズマイル、2000mクイーンエリザベス2世カップの同日開催に踏み切るようです。日本では天皇賞春の開催日に当たるのですが、少なからぬ有力馬がG1大阪杯からクイーンエリザベス2世カップのローテーションを選ぶことになりそうです。複数の上級G1レース同日開催は、もはや世界の主流になっています。先述の有力馬招聘もそうですが、何よりファンが喜び競馬人気自体の盛り上げにも、これ以上の効果はありません。ドバイミーティング、凱旋門賞ウィークエンド、英愛のチャンピオンズデー、アメリカのブリーダーズカップデーなど有名イベントは、ほとんどが一日、せいぜい連続2日間で開催されています。

海外からの遠征馬が集まらない理由として、日本特有の固い馬場が高いハードルになっていると指摘されてきました。そういう面もあるのでしょうが、海外にも固い馬場が得意な馬はたくさんいます。そういう馬の中に将来のサンデーサイレンスやトニービンが潜んでいるかもしれません。彼らを発掘するには、馬主や調教師など馬の一番近くにいるホースマンたちに遠征しやすい環境や条件を整えることも重要でしょう。複数G1同日開催はその有力な手段です。そろそろ日本基準から国際基準への移行を考えても良い時期かもしれません。

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