きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2016.1.7

ロブロイ・ミステリーの答え

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アメリカ・サンタアニタ競馬場のニューイヤー競馬は、G2レース2つを目玉に行われ、芝の牡馬中距離G2サンガブリエルSを日本のペールギュントによるフランス産馬でアメリカに移籍したフランボイヤントが勝ち、その前に行われた3歳牝馬限定のスプリントG2サンタイネツSはフォーエヴァーダーリンに凱歌が上がりました。父がA.P.インディ系コングラッツで暮れのG2ホープフルSを完勝したハートレーの母父として日本でも一躍注目度を上げている新進種牡馬です。母ダーリンマイダーリンは名牝ローミンレイチェルがアメリカに遺してきた馬です。日本のゼンノロブロイの半姉という血統ですね。父母ともにアメリカを代表するスピード血脈を配合され、むしろこのフォーエヴァーダーリンの方が血統的には本筋かもしれません。

ゼンノロブロイは年が明けた今年から、住み慣れた社台SSを離れてブリーダーズSSに新天地を求めることになりました。種付け料は150万円と変わりありませんが、日高の牝馬たちとの巡り逢いが、どんな新境地を拓くのか気になるところです。日本の馬産の傾向をごく大まかに言えば、社台・ノーザンファームなどの大牧場系は中長距離中心の王道路線を目指し、日高を中心とする牧場群は売り易いという切実なモチベーションもあって仕上がり早いスピード志向の馬が多いようです。ローミンレイチェルはミスプロ系マイニングとノーザンダンサーとの相似配合が売り物のアイスカペイド系クレヴァートリックの配合です。自身が7ハロンのG1バレリーナHを勝っているようにスピードに長けた血統であり、フォーエヴァーダーリンはアイスカペイド≒ノーザンダンサー4×4・5を持っています。ガリレオ系のニューアプローチ産駒のドーンアプローチがこの相似配合4×4で一躍有名になったスピード強化の魔法のスパイスです。日高にはそうした血を受け継ぐ牝馬がたくさんいそうです。

これはほんの一例なのですが、現役時代に天皇賞秋、ジャパンC、有馬記念を3連勝して王道中の王道を闊歩したゼンノロブロイが、それとは異なった顔を見せる可能性を感じさせます。スプリント・マイル路線で活躍する産駒が誕生するかもしれません。今にして思えば、ロイヤルアスコットに遠征したロブロイ産駒のルルーシュをマイルG1クイーンアンSに登録したロブロイ育ての親・藤沢和雄調教師には、そんな先々の新たな可能性を垣間見たいという思いがあったのでしょうか?ルルーシュは直前に出走を取り止めたため永遠の謎になってしまいましたが、そのミステリーの答えをロブロイ自身が日高で出してくれるかもしれません。