きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2013.7.4

ようこそいらっしゃいませ。

昨日ご紹介した今週土曜のエクリプスSを直前に控え、二冠馬キャメロットが出走か引退か揺れているようです。昨年は無敗のまま2000ギニー、英愛ダービーを制し、ニジンスキー以来42年ぶりの三冠馬誕生かと騒がれました。しかしセントレジャーは伏兵の大駆けにあい無念の2着。これでケチがついたのか以後は軽い相手のG3を勝つのがやっとでG1戦線ではまるで歯が立たない状況が続いています。

引退話が持ち上がるのは彼の種牡馬価値を巡ってのことです。彼の父はモンジュー、昨年4月に亡くなりました。この名馬は4頭もの英ダービー馬を輩出しています。長い英国競馬の歴史の中で4頭のダービー馬輩出はタイ記録です。その意味では百年に一頭の名馬と尊敬される価値があります。

最初に4頭のダービー馬を出したのは1800年代初頭のワキシー、彼は名馬エクリプスの孫で自身もダービーを勝っています。次が1900年代初めのシリーンという馬。彼はクラシック登録がなかったのですが、4頭の息子と3頭の孫がダービー馬の栄光に輝きます。

さらに孫の一頭にファラリスが出現して、そのさらに孫にあたるのが近代競馬の祖ネアルコですね。ノーザンダンサーはネアルコの孫であり、そのまた孫が2000年代に4頭のダービー馬を出したモンジューです。まさに百年に一頭の名馬の尊称がふさわしく思えてきます。

モンジューはまだ3世代を残していますから、歴史上最高の名種牡馬と呼ばれるようになる可能性があります。それだけの血ですからオブライエン師が悩みに悩むのも分かります。遥か祖先エクリプスの名を冠した伝統のレース、果たしてそのゲートにキャメロットが入るのか入らないのか、競馬はこういうことも含めて競馬なのだと思わされます。