きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今日の船橋競馬場、交流G1かしわ記念にはエスポワールシチーの同レース3連覇がかかっています。一昨年がカネヒキリを向こうに回して4分の3馬身、昨年はフリオーソに1馬身半差と完封劇を演じています。

交流重賞における同一レース3連覇はこれまで4例あります。80年代のカウンテスアップの川崎記念が最初のケースです。交流最高峰レースのJBCクラシックでは2頭が記録しています。アドマイヤドンとヴァーミリアンがその馬でした。盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯ではブルーコンコルドが強いところを見せています。

息の長い活躍を続けることが少なくないダート界ですが、3年にわたってチャンピオンの座を守るのは容易ではないでしょう。まさに偉業と言えるのではないでしょうか。

さて、偉業に臨むエスポワールシチー、今回もやはりフリオーソがライバルということになりそうです。手薄な地方勢の中で孤軍奮闘、ここまでG1の勲章を5つも奪取しているのは立派です。でも悔しいのはG1銀メダルが倍の10個もあること。銀メダルコレクターとしてはシーキングザダイヤの9個を抜いて、なんとも嬉しくない史上トップの座に君臨してしまいました。

2歳上のカネヒキリやヴァーミリアンの全盛期に当たり、彼らが抜けたと思ったら今度はエスポワールシチー、スマートファルコンという凄い1コ下が待っていました。フェブラリーSで苦杯を舐めさせられた2歳下のトランセンドは、ドバイワールドCを2着するほど急成長を見せています。

でも、これだけ群雄割拠の時代に常にG1戦線を走り続け、一歩も引かない戦いを見せてきたのには頭が下がります。しかも7歳を迎えた今も少しずつ成長しているように思えます。前走フェブラリーSはまったく実績のなかった中央の馬場で大きく出遅れながら2着に追い込んで驚かせてくれました。ドバイワールドCのヴィクトワールピサの奇襲戦法を含めて乗りまくっていたデムーロ騎手の“ミルコ・マジック”?いや、この馬が心身ともに成長している証しと考えたいのですが。

どうぞゴールデンウイーク最後の祝日をお楽しみください。よろしければ船橋競馬場へ、ぜひお出かけください。

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