きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 阪神ジュベナイルフィリーズ&香港カップ

12月16日は、田中 清隆 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は2歳少女の戦い・阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)、そして海を渡った香港の香港カップ(GI)で会員ご愛馬が優勝されました。関係者の皆様、誠におめでとうございます。覆面歌人の京雅さんからは優勝を祝して両レースの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてお楽しみください。(メッセージの答えは最後に)

阪神ジュベナイルフィリーズ 京雅

行けるのか
乗り役自信
力付き
伸びる脚なの
若さ凄いわ

隠れたメッセージは「いのりのわ かんきのわ → 命の輪 歓喜の輪」です。
行()けるのか(
乗()り役自信(
力()付き(
伸()びる脚なの(
若()さ凄いわ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
「命の輪」は”サークルオブライフ”馬名の由来。「新馬戦から毎回上手に走っている」と鞍上のM.デムーロ騎手が語っていたように、若い少女をメキメキと力を付け、乗り役も自信を持って騎乗。初の関西遠征もなんのそので、前走同様の素晴らしい伸びを見せました。タレンティドガール、スマイルトゥモロー、ピースオブワールドなど名牝を送り出してきたオーナー・生産牧場にまた新たな名牝の名が刻まれ、歓喜の瞬間となりました。

香港カップ 京雅

脚はほら
いつも伸びます
混戦と
名牝見てほら
蹄跡爛漫

隠れたメッセージは「あいこめて らすとらん → 愛込めて ラストラン」です。
脚()はほら(
い()つも伸びます(
混()戦と(
名()牝見てほら(
蹄()跡爛漫(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
ラヴズオンリーユー(馬名の由来=みんなへの愛を込めて)は、今年、日本→ドバイ→香港→日本→アメリカ→香港と世界中を飛び回り海外GI3勝という初の快挙を達成。香港カップでは先に抜け出した地元馬を日本のヒシイグアスが外から捕らえ、両馬の間から伸びあぐねたかに見えたラヴズオンリーユーが馬群を割って抜け出してきました。
ラヴズオンリーユーは日本のオークス、そして香港のクイーンエリザベス2世カップと香港カップ、そして日本調教馬初の優勝となったアメリカのブリーダーズカップ・フィリー&メアターフと国内外のGI4勝・・・・歩んだ蹄跡(戦績)はまさに日本を代表する名牝です。競馬ファンの皆さまも、今回、名牝ラヴズオンリーユーのラストランを”愛を込めて”見届けることができたでしょう。次は母として、名馬をターフに送り出して欲しいですね。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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