きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

新女王、才能開花宣言

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2016年の牝馬クラシック一冠目の桜花賞が日曜阪神競馬場で行われました。
1番人気はメジャーエンブレムで単勝1.5倍、2番人気はシンハライトで4.9倍、3番人気はジュエラーで5.0倍、4番人気はレッドアヴァンセで22.0倍、以下ラベンダーヴァレイ(30.2倍)、アットザシーサイド(36.9倍)、デンコウアンジュ(38.3倍)、ソルヴェイグ(76.9倍)と人気がつづいてのレースとなりました。

勝ったのは3番人気はジュエラーでした。スタートから後方2番手に位置取り、前半600m通過が34秒8、1000m通過59秒1のペースを折り合って追走すると、4コーナーをまわり直線でもじっと後方で待機。大外から進路が開くのを待ってから追い出され、直線一気の競馬で先に抜けだしていたシンハライトをゴール直前でハナ差捉えての優勝でした。

ジュエラーは父ヴィクトワールピサ、母バルドウィナ、母父ピストレブルーの血統です。半姉には桜花賞4着に古馬となりスプリント路線でも活躍したワンカラットがいます。そのワンカラットもジュエラー同様、青山洋一さんの愛馬でした。
単勝1.5倍の圧倒的支持を背負ったメジャーエンブレムは4着でした。スタート直後に他馬先行馬が好スタートを決め、さらに外から2頭がハナを猛然と奪いに行き直線でも抜け出すまで時間を要したこともあり、自らの展開に持ち込めなかった結果となりました。

それにしてもジュエラーが繰り出した末脚には驚かされました。上がりタイムは33秒0。ハナ差2センチの叩き合いとなったシンハライトが33秒7で、メジャーエンブレムが34秒2ですから、ただただその強さと成長に驚くばかりです。シンザン記念では牡馬勢を上回る末脚を披露するもクビ差とどかず2着、チューリップ賞では今回同様シンハライトとの激突となりハナ差の2着と、あと一歩がつづいたジュエラーでした。今回の牝馬クラシック一冠目を手にしたことで、桜のもとでの見事な才能開花となりました。

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