調教師。騎手。馬券を買う人。
馬主、実況アナウンサー。
そして、スターター。
様々な人の思惑、
推理、強い念が交差する時間。
当コラムは、
発走時刻1分前にまつわるコラムです。
第16回駒澤 清華 さま
発走時刻間際になると度々思い出すシチュエーションがあります。
競馬を始めて1年半が経った頃、グリーンチャンネルの番組で1レースから12レースまでまる1日収録する機会があったのですが、撮影日前夜、レース予想をこれでもかと時間をかけ夜通し競馬新聞とにらめっこ。
当日は自分のスマホから馬券を購入していたのですが、自信があるレースだったので「買い方をどうしたら多く儲かるかな」とか馬の馬名でダジャレを考えたりとか、あーでもないこーでもないと話しながら購入ボタンを押すと『締め切り』の画面が。
今ではタラレバですがあの日1番自信があったレースだったんです。そのときは「もういっそ予想的中しないでくれ」なんて思ってしまいました。思いと裏腹に結果は見事予想的中。その日予想が当たったレースの中で1番高配当だったのではないでしょうか…
それからというものレース前は
「買い忘れてないかな」
「ちゃんと購入ボタン押せてるかな」
何度も購入済み覧を確認してみたり、
「応援する馬が無事ゲート入りできるかな」
「今日はいい子に入ってくれるかな」
なんてソワソワしてます。
おてんばな馬を好きになる傾向があるのでゲート入りは特に目が離せないんですよね。
競馬場で現地観戦するときは、パドックを見たら馬券は買ってしまう派なので買い忘れなんて事は無いはずなのですが、実はいまだに締切時刻を過ぎてしまうことが…(笑)
買えなかった馬券ってどうしてあんなに当たるのでしょうか? 買うはずだった幻の当たり馬券を思い浮かべ予想的中した嬉しさと買えなかった悔しさで複雑な気持ちになります。
スマホ1つで予想も馬券購入もできるので、ギリギリまで馬の状態を見ていたり馬券の買い方に悩んでいたらいつの間にか発走時刻になっていた。なんて経験皆さんはないですか?
買い終えた後は馬券を無事購入できた安心感で「これ今日当たるな〜」なんて自信が出てくるんですよ。
現実はそんなに甘くないですけどね(笑)
私は馬券予想の際に、各馬の長所と短所をそれぞれ書き出すのですが、他人の長所を見つけることが特技と言っても過言ではない程得意なんです。
人気になる馬は特に長所がありすぎて短所がなかなか見つからないので◎○▲で印打っていた馬が当日1番人気、2番人気、3番人気なんてことも多々…。せっかく馬券を買うなら少しくらい儲けたいという気持ちはあるのですが、完全に本命党です。
穴馬を見つけるのが上手い人は本当に尊敬しますね。パドック見てどんどん印が増えていって結局トリガミ〜なんてことも。
そんなこんなで発走時刻1分前は毎度のことながら、馬券の買い忘れはないか、応援してる子がちゃんとゲート入りできるか、一人内心ソワソワ。
ゲートが開いてからは色々な緊張から解放されて割と冷静にレースは見ています。終わってからのタラレバ話がまた楽しいんですよね。
※この記事は 2023年5月12日 に公開されました。