発走時刻1分前。
調教師。騎手。馬券を買う人。
馬主、実況アナウンサー。
そして、スターター。
様々な人の思惑、
推理、強い念が交差する時間。
当コラムは、
発走時刻1分前にまつわるコラムです。

第1回長谷川はせがわ雄啓たけひろさん

FM NACK5『Beautiful Songs〜こころの歌〜』
(毎週月〜木・PM12:45〜)のパーソナリティ

『1分前のドキドキ。』
 仕事柄、生放送の番組開始1分前は緊張の時。というか、「さぁ、やるぞ」と気合がみなぎるタイミングでもあります。おそらく、ゲート裏で輪乗りの人馬も、「まずは無事にスタートを…」と祈る馬主さんも、同様の心境なんでしょうね。

 馬券を楽しむ競馬ファンにとっては、発売締め切り1分前が、まさにそんな時間。1分しかないのか、まだ1分あるのか。どうにも気になる馬が出てきちゃった時、迷いに迷って、でも買わないと来る。逆に買い足して当たったためしはない(笑)。なんなんでしょうね。不思議なものです。

 重賞に関しては、ギャロップや競馬ブックなど、競馬週刊誌に掲載された過去10年のデータを分析し、導き出されたレースの傾向を自身のブログにあげています。その際、出走予定の登録馬もチェック。人気でも破るべきジンクスがあるとか、印はなくても好走の条件を満たすとか、週のあたまにある程度の目星を付けておきます。

『その通り買えばいいのに…。』
 週半に調教を見てから、競馬新聞を手にしてから、いやいや、馬体重を聞いてパドックを見てから。まさに締め切りの1分前に変えちゃうんですよねぇ。「あるある!」とご賛同の方、意外と多いんじゃないですか?

『月曜の勝ち馬が勝つ。』
 つまり、雑念がない月曜日の時点での自分の本命が、一番来る可能性が高いってこと。「ほら、最初はそう思ってたのに…」。恨めしそうに?競馬週刊誌をパラパラめくり返すこともしばしば(笑)。

 昔の人は言いました。
『初志貫徹。』
 何度痛い目に遭っても貫けないボクには、先人の言葉が重くのしかかる。そんな馬券発売締め切り1分前なのです。

※この記事は 2022年7月1日 に公開されました。


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