きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ルーラーシップの角居勝彦調教師が天皇賞・春と同日の香港クイーンエリザベス2世Cへの出走を考えているようです。距離適性などを配慮しての決断のようです。素質を高く評価されながら、まだG1を勝てないルーラー、馬にあわせていろいろと試行錯誤されているのでしょう。

でも、一昔前までは思いもかけなかったパターンです。日本人ホースマンにとって天皇賞は特別なレースであり、勝つことが最高の栄誉であり誇りであり、勝てないまでも機会が許せばマイラーでも意気揚々と参戦したものでした。時代は変わったとつくずく思います。

さて、3200mのこのマラソンレースの国際的評価は悲しいことに年々厳しくなる一方です。昨年のワールドサラブレッドランキングでヒルノダムールは栄光の天皇賞馬としてではなく、G2フォア賞の2着馬として評価されてのランクインでした。逆に香港の国際G1はヨーロッパ勢が参戦することもあり、その価値はかなり上がってきています。

同系列馬主の吉田和美さん所有のジャガーメイルは3年連続で香港ヴァーズに挑戦して善戦を繰り返し、日本より海外で評価されてきた馬でした。そしてあっさり春の天皇賞を勝ってしまったのですから、海外ハンデキャッパーの眼の確かさに驚かされました。

どんな形であれ、強い馬が出てくることが一番です。ルーラーシップのような生き方があってもいいでしょうね。

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