きょうの蹄音競馬にまつわるちょっといい話

2014.5.29

ようこそいらっしゃいませ。

2週間ほど前に今季ヨーロッパ競馬を背負うスター候補としてノーブルミッションという馬をご紹介しました。ご承知のように彼は14戦14勝の怪物フランケルの全弟で馬主はジュドモントファームのカリッド・アブデューラ殿下、管理は夫ヘンリーの遺髪を継いだレディ・セシル調教師とまったく同じチームに育てられ鍛えられています。

兄とは異なる12F路線を歩んできましたが、イマイチ、勝ちきれないレースが続きファンを落胆させたのも確かです。ところが今季、10Fロードに矛先を変えた途端、一変します。G3を連勝、先週のG1タタソールズゴールドCを制覇します。兄譲りのスピードを生かし、かつ巧みに折り合って逃げに逃げ、BCターフの覇者マジシャンの追撃を抑え込みこみました。今回のところはジェームズ・ドイル騎手の作戦勝ちでしょうか。

次走は7月5日の10FエクリプスS、そして偉大な兄と同様に、アブデューラ殿下がスポンサードするインターナショナルS、世界最高の10FG1英チャンピオンSで頂点を目指します。果たして遅まきながら覚醒した三男坊が大化けするのか?イギリスのファンは固唾を飲んで見守っています。

さて、ドーバー海峡を超えて話をフランスに移すと、先週末のG1イスパーン賞では古豪シリュスデゼーグルが大成が期待されるオリンピックグローリーを馬群に沈め、あっさりとG1連勝を果たしました。これで前走ガネー賞のトレヴに続いてジョアン殿下の愛馬を連続して撃破したことになります。殿下には天敵ですね。凱旋門賞など大レースに出走権のないセン馬ですから、出る限り毎回が勝負みたいなところはありますが、8歳ながら衰え知らず、もう伝説的名馬の域に達しました。シーマクラシックでこの馬を負かしたジェンティルドンナ、彼が勝つたびに彼女の評価が上がる現象も出てきています。