きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

牡馬を翻弄する可憐な舞

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日曜阪神競馬場では大阪杯が行われました。G1馬が6頭出走。復帰2戦目となるキズナが単勝1.4倍と断然の人気を集め、今年初戦となるスピルバーグが7.4倍で2番人気、中山記念2着からの参戦となるロゴタイプが9.7倍で3番人気、昨年のエリザベス女王杯馬ラキシスが12.0倍で4番人気、前走で小倉大賞典を逃げて勝ったカレンブラックヒルが12.1倍で5番人気といった人気上位でのレースとなりました。

ゼロスが後続を大きく離しての大逃げで進んだレースは4コーナー手前で馬群がつまって直線に入り、キズナが先頭に立ちそのまま駆け抜けるかと思われたところで、キズナと共に脚を伸ばしたラキシスが突き抜けて勝利を挙げました。ラキシスは昨年のエリザベス女王杯についでこれが2つ目の重賞タイトルになります。免許を取得したルメール騎手へ、JRAジョッキーとしての初勝利のプレゼントにもなりました。それにしてもラキシスの強さが目立ったレースとなりました。2着のキズナとは2馬身差をつけての勝利でしたから、完勝といっていいでしょう。先月の中山記念でのヌーヴォレコルトの走りといい、優勝こそ逃せど阪神大賞典で2着したデニムアンドルビーといい、今回のラキシスといい、可憐な舞で牡馬を翻弄する牝馬の走りが多く見られるのではとそんな予感を抱かさる大阪杯となりました。

ラキシスがキズナを2馬身ちぎれば、中山競馬場で行われたダービー卿チャレンジトロフィーでは、4歳牡馬のモーリスが強烈な印象を残して重賞初勝利を挙げました。勝ちタイムの1分32秒2はレースレコードで、2着クラリティシチーを3馬身半突き放しての圧勝でした。モーリスは2歳時、京都芝1400mの2歳戦レコードでデビューを飾った馬です。3歳時こそ未勝利に終わるも、明け4歳となり前々走での走りといい前走のスピカステークスでの強烈な末脚といい、そして今回の直線での突き抜けた走りといい、いずれも強い勝ち方での3連勝となりました。古馬マイル路線が非常に楽しみになってきました。

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