きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

昨日は今月27日に開かれるワールドスーパージョッキーズに世界中から腕達者が集結するというお話をしました。同シリーズは1987年に第1回の幕を開いていますが、そのときの優勝者はキャッシュ・アスムッセン騎手でした。

アスムッセン騎手は第1回ジャパンCの優勝騎手でもあり、今回30回を迎えるジャパンCを記念してプレゼンターとして来日することが決まっています。

思えば30年にもなるんですね。そのとき彼は19歳の少年騎手でした。華奢な体つきの少年ジョッキーがメアジードーツを導いて府中の坂を駆け上がってきたとき心が震え、信じられないものを見たような気持ちになりました。

世界は広い、見たこともない脚を使う馬がいて、それを頬の紅が抜けない少年が軽々と御している、カルチャーショックでした。どうしたらあんな馬が育つのか、騎手が生まれるのか、日本人ホースマンに突きつけられた重い課題でした。

弟のスティーヴン・アスムッセン氏は調教師、カーリン、レイチェルアレクサンドラを育てことでも有名で通算5000勝とトンデモナイ記録を現在も更新中です。両親も牧場経営に携わる競馬一家という環境がNo.1ジョッキー&トレーナーを生んだのでしょうか。

あれから30年、キャッシュ・アスムッセン騎手が突きつけた課題は重いままのような気がします。

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