きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

年が替わると生産者やオーナーブリーダーの皆さんは、もっとも忙しく悩ましく、また楽しい時期を迎えます。種付けシーズンがもうすぐそこまで迫っているからです。

牡馬は人気種牡馬になると200頭を超える種付けをします。ところが牝馬はどんなに偉大な馬でも年に1頭だけ。なにを交配するかはブリーダーにとって生命線です。悩ましさは募るばかりですが、その分、他では見られない夢に胸を膨らませることができます。ファンにしてみれば、羨ましい限りですね。

今年は先日引退したヴィクトワールピサ、一昨年のダービー、凱旋門賞馬のワークフォース、その凱旋門賞で不利に泣いて4着だったベカバッドはシーザスターズを出したケープクロス産駒で日本では初の共用となります。母父としてロジユニヴァースを出していますから日本適性もありそうですね。

まだ未出走ですが藤沢和雄厩舎にタタソールズ出身のレッドコーストという3歳馬がいます。見どころがありそうでブレークするようなことがあれば、ベカバッドにまたとない追い風になりそうです。

ワークフォースとデッドヒートを繰り広げたナカヤマフェスタも今シーズンからお仕事をはじめます。考えてみれば、ヴィクトワールピサも含めて、今年の新種牡馬は2010年凱旋門賞の再戦イメージです。競馬はこういう連続ドラマがあるから楽しいですね。

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