きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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今年1月1日から6月26日に行なわれたレースを対象にしたワールドサラブレッドランキングが発表されています。世界No.1ホースの評価を受けたのは、13連勝中のオーストラリアの牝馬ブラックキャビアと7連勝中のフランケルです。ともにまだ無敗というのが凄すぎる。

ブラックキャビアはシーズンオフ中なので動向が不明ですが、秋にはぜひ世界に出て当代無双の韋駄天ぶりを見せてほしいですね。フランケルは今月下旬のサセックスS1600mでG1を5連勝中の4歳馬キャンフォードクリフスと対決の予定です。マイル界の世界地図を塗り替えるような大一番になります。

中距離界ではロイヤルアスコットのプリンスオブウェールズSで大金星を上げたリワイルディングがトップに評価されています。そのときクビ差2着だったソーユーシンクが続き、昨年の英ダービー&凱旋門賞のワークフォースが3番手ですが、今季はG3を1戦したのみですから妥当な評価なのでしょうね。

このソーユーシンクとワークフォースが激突したのが昨日サンダウン競馬場で行われたエクリプスSです。“一騎打ち”の予想どおり直線は2頭の叩き合いになり、シーマス・ヘファーナン騎手とライアン・ムーア騎手が知力を絞り、奥義を駆使する壮絶なデッドヒートを展開、ソーユーシンクが半馬身だけ競り落として勝利を飾りました。

《完全に私のミス》とプリンスオブウェールズSの敗因を不十分な調整に求めたエイダン・オブライエン調教師ですが、この勝利で屈辱を晴らしたことになります。ソーユーシンクは今季4戦3勝2着1回とかなり使い込んできました。今後は一息入れて大一番・凱旋門賞に備えるのでしょうか。ワークフォースもキングジョージはパスするのでしょうね。

各カテゴリーで世界のトップをめぐってしのぎを削る馬同士がシーズン初頭から惜しげもなく直接対決するヨーロッパの競馬は、《真のチャンピオンが誰か教えてやる》みたいな気概にあふれ、勇気に満ち満ちていて、本当に尊敬に値するものだと思います。明日はランクインした日本馬の話題を中心にお届けします。

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