きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

ようこそいらっしゃいませ。

水曜日と木曜日は海外競馬の話題をお届けしていますが、昨日JRA賞が発表されましたので、今日はその話題をお届けします。

2013年の中央競馬は、国内外で話題が多い1年でした。オルフェーヴル、キズナが凱旋門賞へ出走。凱旋門賞制覇に期待が高まりましたが2着オルフェーヴル、4着キズナと夢かなわずの結果でした。しかし、オルフェーヴルはラストランとなった有馬記念で後続を8馬身ちぎる圧巻のパフォーマンスを魅せ、ファンを感動へと誘いました。

その間、ロードカナロアが高松宮記念、スプリンターズSのスプリント路線のみならず安田記念をも制し、ラストランに選んだ香港スプリントでは海外屈指のスプリンターを相手に圧勝。同レース連覇で有終の美を飾りました。

オルフェーヴルかロードカナロアか、どちらが年度代表馬かに注目が集まりましたが、最終的にはロードカナロアが選ばれました。総投票数280票のうち209票を獲得しての受賞です。

今回の選考結果を見ながら1999年度のJRA賞を思い出しました。1999年、国内ではスペシャルウィークが天皇賞を春秋制覇にジャパンカップではモンジューを下して優勝、宝塚記念、有馬記念ではグラスワンダーの2着に終わりましたが、ラストランの有馬記念はわずか4センチ差の激闘でした。スペシャルウィークはその年、G1・3勝、2着2回の成績を残しながらも年度代表馬に選ばれませんでした。凱旋門賞2着したエルコンドルパサーが年度代表馬を獲得。スペシャルウィークとグランプリ連覇したグラスワンダーは特別賞という形で収まりました。その年、国内レース未出走のエルコンドルパサーが年度代表馬に選ばれたことについても物議が沸き起こりました。

今回オルフェーヴルは最優秀4歳以上牡馬となりましたが、凱旋門賞2着に有馬記念でのレースの価値を考えると、特別賞を贈りたいようにも思いました。

多くの馬が素晴らしいレースを魅せてくれればくれるほど、その年の年度代表馬選考は悩ましく嬉しい悲鳴となります。2014年もぜひ多くの馬が活躍することを期待します。

×