きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

中距離のエース

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土曜中京競馬場では金鯱賞が行われました。かつては5月、6月の中京開催で行われていたレースで宝塚記念へ向けてのレースでしたが、その後12月に移設。大阪杯がG1に格上げとなったことで、3月に開催が移り優勝馬には優先出走権が与えられるレースとなりました。

勝ったのは1番人気のヤマカツエースでした。ロードヴァンドールが逃げてペースをつくり、ヤマカツエースは道中中団を追走。外を回ってジワジワと前に接近し、直線逃げ残るロードヴァンドールを1馬身1/4差交わしての勝利でした。ヤマカツエースは昨年暮れに行われた金鯱賞につづいて同レース連覇達成、5つ目の重賞タイトルとなりました。

ヤマカツエースといえば、いぶし銀といったイメージがある馬です。
ヤマカツエースは、3歳時にはニュージーランドトロフィーを勝ち、古馬になってからは福島記念、中山金杯に2つの金鯱賞と重賞を獲得。G1にはこれまで3歳時のNHKマイルカップも含めて4度出走。NHKマイルカップ13着、宝塚記念13着、天皇賞(秋)15着と大きく敗れているものの、昨年の有馬記念ではサトノダイヤモンド、キタサンブラック、ゴールドアクターの上位3頭に迫り4着となっています。高いと思われていたG1の壁を崩すことができるようなポジションにまで迫っています。
大阪杯にはキタサンブラック、マカヒキ、サトノクラウンらが出走を予定しています。強豪相手にそれ以上の光を放つことができるでしょうか。今回の勝利で古馬中距離路線の楽しみがまたひとつ増えました。

日曜は中山競馬場で中山牝馬ステークス、阪神競馬場ではフィリーズレビューが行われます。いずれも牝馬重賞です。中山競馬場での中山牝馬ステークスには、このレースを最後に繁殖牝馬へと上がる馬も出走しています。一方では春の古馬牝馬路線を占うレースでもあります。去りゆく馬と今年飛躍を目指す馬との激突にどうぞご注目ください。

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