きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

それぞれの春へ向けて

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新しい時代の到来をレコードで刻んだ4歳馬の激走に沸いたフェブラリーステークスでしたが、先週はほかにも長距離重賞のダイヤモンドステークス、牝馬重賞の京都牝馬ステークス、古馬中距離重賞の小倉大賞典とそれぞれ春を見据えた重賞レースが行われました。

土曜東京のメインで行われたダイヤモンドステークスには16頭が出走。勝ったのは4番人気の5歳馬トゥインクルでした。雨降るやや重の馬場を中団追走し、4コーナー手前から早めに仕掛けて後続を離しての勝利となりました。
同レース三連覇を目指してたフェイムゲームでしたが、トップハンデ58.5キロを背負い懸命に追い上げたものの2着の結果でした。

トゥインクルは父ステイゴールド、母父ノーザンテーストの血統です。2013年にデビュー。12頭立てイスラボニータの10着からのスタートでした。なかなか初勝利をあげられなかったトゥインクルでしたが、9戦目にしてようやく初勝利をあげます。雨の不良馬場。なんと2着以下を8馬身以上突き放しての勝利でした。これだけの圧勝をあげながらも2勝目はまだ先でした。ダートへも路線を変更。結果を残せず2勝目まではおよそ1年後を要しました。しかしその勝利以降、常に掲示板を確保する安定した走りをするようになり、昨年暮れのステイヤーズステークスでは3着と好走。そして今回の初の重賞制覇となりました。
苦労を重ねた馬がこの勝利をつかみ天皇賞の大舞台へと向かいます。楽しみな春となりそうです。

京都牝馬ステークスの方は、1番人気のクイーンズリングがクビ差マジックタイムを振り切り、重賞2勝目を手にしました。
昨年秋華賞ではミッキークイーンのクビ差2着に迫った馬です。京都記念でサトノクラウンの2着に入った同世代のタッチングスピーチ同様、牝馬路線の主役の1頭となることでしょう。

小倉大賞典は2番人気のアルバートドックが馬場最内をついて重賞初制覇となりました。2月末で定年となり最後の重賞挑戦でもあった松田博資調教師へ、嬉しい勝利にもなりました。

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