きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨夜行われたヨーロッパマイル頂上対決サセックスSは距離が長かったダービー以外は8戦8勝のドーンアプローチを2000ギニーの7馬身半差を前走で短頭差まで詰めたトロナドが果たしてリベンジを遂げることができるのかに注目でした。

現地マスコミは『アリVSフレージャー』と少し時代がかった文句でこの対決を煽りに煽りました。もう40年以上も前の世界ヘビー級タイトルマッチの話です。無敗の王者モハメド・アリをジョー・フレージャーが破り、世紀の一戦と世界中を熱中させたグレートマッチでした。日本流にいえば武蔵対小次郎、巌流島の決戦でしょうか。

ところがレースは案外に淡白なイメージに終始しました。行きたがる素振りを見せるドーンアプローチは三番手追走、トロナドは前に馬群の壁をつくり後方から進みます。直線では早めにドーンアプローチが抜け出しますが、トロナドは一完歩一完歩ごとに差を詰めゴール前で抜け出します。ま、この一戦だけで強弱を決め付けられませんが、3着の古馬デクラレーションオブウォーとは勝負あった、ですね。

この両馬、8月中旬に待っているマイルのジャックルマロワ賞、下旬の10F戦インターナショナルSの双方に登録があります。前者ならフランスの星インテロとの3強対決、後者なら強豪古馬との激突がキャッチコピーに浮かび上がります。いずれにせよ3歳勢の圧力が日増しに強くなっていく感じです。

さて今週末の注目レースは仏ドーヴィルのモーリスドゲスト賞。昨年のロイヤルアスコット・ゴールデンジュビリーSで生涯無敗のブラックキャビアを危うく負かしそうになった馬、ムーンライトクラウドが3連覇の偉業に挑むレースです。ドーバー海峡を越えてリーサルフォース、ソサエティロックなどが本家の意地をかけて阻止に向かうようですが、ムーンライトクラウドは相当に強い馬だと思っています。

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