きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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いよいよ日出ずる国の栗毛のサムライが西洋の兵達に再び挑みます。10月6日ロンシャンの芝2400mで行われる世界最高峰のG1レース凱旋門賞へ向けて、本日オルフェーヴルがフランスへ出国するようです。

6月に発症した運動誘発性肺出血によって、壮行レースとなるはずだった宝塚記念を回避し、体調の回復とベストな状態で戦えるように再調整に努めてきた池江調教師曰く、「昨年足りなかった面は見つかっているので、少しずつアレンジをしていきたい。」現地では広いコースでの調教も加えていくプランもあると話しています。

オルフェーヴルは、父ステイゴールド×母父メジロマックイーンの血統で、全兄には宝塚記念や有馬記念を制したドリームジャーニーがいます。種牡馬として既に地位を確立しているステイゴールドですが、産駒の中でも近年は母父にメジロマックイーンを持つ競走馬が大活躍していますね。オルフェーヴルが三冠及び有馬記念を制した翌年、同じ配合を持つゴールドシップが日本ダービーこそ逃しますが、クラシック2冠そして有馬記念を制覇しています。

父系は言わずとも知れた大種牡馬サンデーサイレンスの血脈で無敗の3冠馬ディープインパクトを輩出しました。母系はメジロマックイーンをはじめ、メジロティターン、メジロアサマと父子3代天皇賞制覇した偉大な血脈で、こちらも無敗の3冠馬シンボリルドルフを出したパーソロン系です。サンデーサイレンスは社台グループの吉田善哉氏が、パーソロンはシンボリ牧場の和田共弘氏とメジロ牧場の北野豊吉氏にそれぞれ見出されました。

今、世界の強豪達と対等に渡り合い、頂点を争えるまでになった日本競馬の原点は、偉大な先人達の弛まぬ努力と競馬にかける夢があったからではないでしょうか。

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