きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

3月いっぱい残る中山競馬が開催中止されることに決まりました。残念な気持ちはありますが仕方がないことです。競馬どころではない、という世間の気持ちを考えればJRAの“勇断”だと思います。

しかしクラシック目前とあって混乱は避けられそうにありません。桜花賞トライアルのアネモネ賞が中止された影響もあってフィリーズレビューには先週の23頭から40頭に登録が急増しました。皐月賞トライアルのスプリングSが1週延びたことで若葉Sは出馬登録の段階でなんと49頭に膨れ上がっています。

昨年、ペルーサとヒルノダムールが一騎打ちを演じたレースですが、このときは10頭立て、例年この前後の頭数で争われており、過去10年でフルゲートになったのは1回しかありません。除外馬が出走馬を上回る、ちょっとした異常事態です。この翌週の毎日杯も同じような登録ラッシュになるのでしょうね。

若駒ばかりか古馬戦線にも影響が広がりそうです。日経賞が中止され代替のめども立っていないため、天皇賞・春へのローテーションに悩む陣営が増えそうです。

クラシックを中心に番組の再編を考えるべきかもしれません。過去の事例では1972年に馬インフルエンザの影響で関東馬のほとんどがダウンし開催中止が相次ぎ桜花賞、皐月賞が5月下旬に、オークス、ダービーが7月上旬に延期されたことがあります。あの頑固なイギリス人でさえ第1次と第2次大戦の折りにはエプソムからニューマーケットに移してダービーを行っています。公正な競馬を実現するには柔軟に考えろ、ということでしょう。

さて、昨日お約束した“馬産先進国・東北”の話題ですが、時々刻々と情勢が変化するものですから心ならずも先送りになってしまいました。また改めてお届けしますので、よろしくお願いします。

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