きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

日曜の香港は見逃せない!

11月18日は、飯田 祐史 調教師、角田 晃一 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
今週の日曜、香港のシャティン競馬場では、香港ジョッキークラブの冠レースがそれぞれG2格付けのスプリント1200m、マイル1600m、カップ2000mと3つのカテゴリーに分かれて行われます。もちろん来月に迫った年の瀬の大一番・香港国際競走の最重要トライアルレースであり、地元有力馬が顔を揃えて興味深い戦いになりそうです。ただ今春はコロナ禍で参戦がなかった日本馬が復帰することと、香港競馬界を代表する名騎手ふたり、“マジックマン”モレイラが股関節を痛め休養中、“王者”パートンはコロナ陽性で復帰が待たれる状況とちょっと環境が変わっています。シーズンオフに入ったオーストラリアからジェームズ・マクドナルド、ヒュー・ボウマンなど超一流騎手が短期免許で来ていますから、日本馬参戦も併せこのあたりは十分に穴埋めしてくれるんでしょう。そういう意味では、いつもに増して見どころタップリな競馬日和が展開されそうです。

レース順に眺めていくと、スプリントはG1チェアマンズスプリントプライズ連覇を含めて目下4連勝中と、すっかり韋駄天ヒーローに成り上がったウェリントンが貫禄を見せそうです。前走のG2で別定61.2キロを背負い動じることなく押し切ったタフさは別格です。本番に向けて連勝記録を伸ばしていきそうです。マイル部門は、ここまで23戦20勝と無双を続けている“香港の帝王”ゴールデンシックスティが見参します。連勝記録は惜しくも15で止まりましたが、昨冬には大挙4頭が参戦した日本勢をサリオス3着、インディチャンプ5着、ヴァンドギャルド6着、ダノンキングリー8着と足元にも寄らせなかった実力のほどは本物中の本物。立ち直ったここは快進撃を再開しそうです。

香港の頂上カテゴリーであるカップ戦にはイキの良い昇竜のような上がり馬が揃いました。ロマンティックウォリアーは、目下8戦7勝、香港ダービーと古馬相手のクイーンエリザベス2世Cを連勝して、あっという間にトップホースに躍り出た若武者です。欧州短距離界を牽引するアクラメーションの血で距離がギリギリという気もしますが、成長盛りの勢いには注目が必要でしょう。本番ではパンサラッサやジャックドールなど骨っぽい日本馬が行く手に立ち塞がるでしょうから、ここは負けられません。対するロシアンエンペラーはエイダン・オブライエン厩舎育ちのガリレオ産駒で2000mなら何の問題もありません。香港の水にもすっかり慣れてG1を2勝している現在の状態なら若武者打倒も視野の内です。いずれにしろ本番に備えて見逃せない戦いの連続なのは、間違いがないようです。

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