きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)  ヴィクトリアマイル

5月19日は、高橋裕 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は、古馬牝馬の春の女王決定戦・ヴィクトリアマイル(GI)が行われました。1番人気のレイパパレでも単勝オッズ4.1倍という、豪華メンバーたちによる混戦のマイル戦が行われました。見事、府中の坂を駆け上がり先頭でゴール板を駆け抜けたのは白毛馬・ソダシでした。覆面歌人の京雅さんからは、このヴィクトリアマイルの和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

ヴィクトリアマイル 京雅

復活は
力肉薄
有力馬
うまく伸びいま
賑やか感動

隠れたメッセージは「ふちゆうに はくばまう → 府中に 白馬舞う」です。
復()活は(
力()肉薄(
有()力馬(
う()まく伸びいま(
賑()やか感動(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
昨年の秋華賞(GI)以降、ダートに活路を求めるなど試行錯誤が続いた白毛馬ソダシでしたが、3戦3勝と負け無しだった芝のマイル戦で見事な復活を遂げました。
上述の通り、オッズは5頭が1桁人気という力肉薄の混戦模様でしたが、馬場の中央から堂々と先頭に踊り出たソダシが逃げ粘るローザノワールを捕らえて先頭に立つと、後続を突き放す強い競馬を見せました。
純白の白という容姿から人気も高いソダシ。2万6000人を超える観客が訪れた府中に、白毛馬ソダシが華麗に舞い、復活の勝利を飾りました。

鞍上の吉田隼人騎手は勝利後のインタビューで「今日はすごい豪華なメンバーだったのでどれだけやれるかというところがありましたが、いつもこの馬に乗るときはその相手以外のプレッシャーを感じていて、それをはねのけたという、勝ったぞ、という気持ちでいっぱいでした」と、人気馬に騎乗するが故のプレッシャーと喜びを語っていました。
マイル女王の座に君臨したソダシの走りに今後も、注目が注がれることでしょう。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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