きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠)  高松宮記念&ドバイワールドカップデー

3月31日は、中野 栄治 調教師、橋口 慎介 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
先週は春のGI開幕戦の高松宮記念、そして海の向こうではドバイワールドカップデーと盛りだくさんでした。覆面歌人の京雅さんからは、特別に高松宮記念とドバイワールドカップデー、2首の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

高松宮記念 京雅

夢と意地
名馬懸命
勝ちたいわ
なんと混戦
内を抜けたよ

隠れたメッセージは「ゆめかなう じいわんよ → 夢叶う GIよ」です。
夢()と意地(
名()馬懸命(
勝()ちたいわ(
な()んと混戦(
内()を抜けたよ(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
春のGI開幕を告げるスプリント戦・高松宮記念。制したのは混戦を内側から抜け出して、悲願の重賞初タイトルをGI勝利で獲得したナランフレグでした。鞍上の丸田恭介騎手は16年目にして初のGI勝利。そして、丸田騎手の師匠にあたる宗像義忠調教師もバランスオブゲームやフェイムゲームなどで重賞タイトルをいくつも獲得していますが、以外にもGIは初制覇。競走馬、騎手、調教師、いずれも悲願の夢が叶う瞬間となりました。さらにオーナーの村木克成氏もGI初勝利。レース後のインタビューで語っていたようにナランフレグは全オーナーの故西城公雄氏(本会会員)より引き継いだ馬。亡きオーナーが最後の混戦で背中を一押ししたように感じてなりません。様々な「夢叶う GIよ」という高松宮記念となりました。

ドバイワールドカップデー

活躍に
頼もしさなほ
目指せ金
馬は凄いぜ
力 満開

隠れたメッセージは「かためうち にほんぜい → 固め打ち 日本勢」です。
活()躍に(
頼()もしさなほ(
目()指せ金(
馬()は凄いぜ(
力() 満開(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
今年も多くの日本馬が参戦したドバイワールドカップデー。1着(金)を目指して、存分に力を発揮(満開)した日本馬たち。日本ダービー馬の意地を見せたドバイシーマクラシック(GI)でのシャフリヤール、異例の同着優勝となったドバイターフ(GI)のパンサラッサの他、ゴドルフィンマイル(GII)をバスラットレオン、ドバイゴールドカップ(GII)をステイフーリッシュ、UAEダービー(GII)をクラウンプライドがそれぞれ制して、日本勢は5勝の固め打ちとなりました。

海外の大舞台でも力を発揮する頼もしき日本馬。昨年はダートの本馬アメリカのブリーダーズカップを制するなど、レベルが上がっているのは間違いなし。こうなると、どうしても期待をせずにはいられないのは凱旋門賞(GI)制覇でしょう。日本勢の悲願達成なる日も近いかもしれませんね。
国内GIでは、今週末に大阪杯(GI)が行われます。昨年の年度代表馬エフフォーリアが参戦。どのような走りを見せてくれるか、週末が待ち切れません。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。一昨年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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