きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

歌人“京雅”さんからの和歌(沓冠) 中山記念

3月5日は、安田 隆行 調教師の誕生日です。誕生日おめでとうございます!
JRAより発表があった通り、新型コロナウイルス感染対策として、2月29日(土)より当面の間、無観客競馬で開催されることが決定しました。先週、土曜日、日曜日の中山競馬場は普段と違う雰囲気に包まれ、騎手の皆様も「ファンがいない競馬は寂しい」と口にしていました。一日も早く終息することを願っております。
さて、3月1日、中山競馬場では中山記念が行われ、当協会所属の(株)ダノックス様のダノンキングリーが優勝しました。覆面歌人の京雅さんからは、この中山記念の和歌が届きました。是非、隠れたメッセージを読み解いてください。(メッセージの答えは最後に)

中山記念 京雅

実力か
揃うGI
馬倒せ
今後も期待
その活躍を

隠れたメッセージは「じそうこそ かんせいを → 次走こそ 歓声を」です。
実()力か(
揃()うGI(
馬()倒せ(
今()後も期待(
そ()の活躍を(


<京雅さんの和歌【沓冠】の解説>
静寂に包まれた中山競馬場に悲しげに重賞ファンファーレが鳴り響きました。第94回を迎えた中山伝統の重賞・中山記念(GII)は無観客の中、競馬が行われました。
GI馬が多く揃ったこの一戦、GI馬を抑えて単勝オッズ2.5倍の1番人気に支持されたのは、昨年の日本ダービー2着馬のダノンキングリーで、同馬が人気に応えて優勝いたしました。
好位3番手から逃げ馬の様子を確認し、前を捕えるタイミングを虎視眈々と狙い、最後の直線で末脚を爆発させました。
ファンのいない競馬場、先頭でゴール板を駆け抜けた際に歓声が聞こえないことは非常に寂しいことです。オーナーによると次走はGI・大阪杯に向かうとのことで、次走こそ満員の競馬場で堂々先頭ゴールインの歓声を聞きたいですね。

この勝利で3つ目の重賞タイトルを獲得したダノンキングリー。4歳馬で今後の飛躍も活躍されます。悲願のGIタイトルに向けて、順調に進んでほしいですね。


※ 【沓冠】の解説
和歌の折句の一種。意味のある10文字の語句を、各句の初め(冠)と終わり(沓)に1字ずつ詠み込んだもの。「沓」とは、体の一番下に着けるもので、「冠」とは、一番上に着けるものであることから、「沓冠」といわれる。 平安貴族の「言葉遊び」で、短歌の中に、本文とは違う言葉を忍び込ませて、和歌の表面とは違ったメッセージを密かに伝えているところが、面白いところ。

※歌人“京雅”さん
長く競馬サークルに住みついている覆面歌人。本年から、当協会ホームページで連載開始。渾身の一首をお届けするので皆さんも、是非、謎解きに挑戦してください。

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