きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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昨年の凱旋門賞でナカヤマフェスタに半馬身先着し、日本のファンを悔しがらせたワークフォースが社台スタリオンで来年から種牡馬生活に入るそうです。ナカヤマフェスタも日高のブリーダーズスタリオン入り、ここでも同期のライバルとして競い合うことになります。

ワークフォースの父キングズベストはキングマンボ産駒で半姉に凱旋門賞馬アーバンシーがいる良血馬です。彼女はガリレオ、シーザスターズを産んだ名繁殖牝馬です。世界水準の良血種牡馬と言って良いでしょう。

このキングズベスト、自身は英2000ギニー馬の快速系でしたが、競争成績とは逆に、重めの母系との相性が良さそうです。サドラーズウェルズ、凱旋門賞連覇のアレッジドとヨーロッパのスタミナ血統を重ねられ、母系も祖母が16ハロンのG3勝ち、曽祖母は英オークス2着と、ステイヤー色の濃い血統構成のワークフォース、この馬と同年に日本ダービーを制して大きな話題を呼んだエイシンフラッシュも母父がプラティニでこちらは重厚で粘り強いドイツ血脈ですね。

非日本的といえば非日本的な血統が誕生しそうです。軽さが尊重されたサンデーサイレンス系との配合は、今までにないタイプの馬を輩出するのではないでしょうか。ワークフォース自身がそうだったように、いつも安定して走るわけではないでしょうが、ここ一番に強い底力に富んだサラブレッド、言葉を替えれば世界で戦える血が期待できそうです。

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