きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

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ダービーからダービーへ、昨年から番組編成が変更され、ダービーの翌週から新馬戦がスタートすることになりました。その昨年は初日レッドリヴェール、二日目イスラボニータ、ダービー翌週デビューの馬が後にクラシックで大活躍して新路線の面白さ、価値の高さを証明した格好です。素質馬、血統馬がいきなり出てくるのだから目が離せません。

本場イギリスでは、もうワンサイクル早い番組編成でダービーのおおむね翌週に開幕のロイヤルアスコット、その初日に2歳G2コヴェントリーSが組まれています。1711年創設と300年超の歴史を誇るロイヤルアスコット、これにはかないませんが100年以上の伝統を繋いでいます。

アスコットの直線約1200m、スピードと底力が問われます。古くは20世紀最強の2歳馬と賞賛されたザテトラーク、彼はコヴェントリーSで2着馬に50馬身差と囁かれています。(公式は10馬身、他の馬に配慮して記録を控えめにした?紳士同士の名誉をかけての闘い、昔は良くあったようです)

その希代の快速の血はムムタズマハルを通じて彼女の孫でコヴェントリーS勝ち馬になったナスルーラに伝えられます。ナスルーラの孫のミルリーフはダービー、キングジョージ、凱旋門賞の俗に言われる“欧州三冠”を制した名馬ですが、2歳時にはコヴェントリーSの覇者となっています。まるで近代競馬の歴史絵巻を眺めるような豪華さですね。

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